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ドラマ 経世済民の男 第二部「小林一三」

2015/9/5,12 放映 NHK総合

NHK 放送90年ドラマ 『経世済民の男』(3)(4)「小林一三」 感想

前回の高橋是清に続き、『経世済民の男』第2部は小林一三。
この人の知名度は地域で温度差があるのかな? 関西では有名ですが、関東
の方ではどうなんだろう。東宝は「東京宝塚」から来てることを知らない人
も意外と多いのでは。

阪急グループの創業者。宝塚歌劇や東宝の生みの親。
でもって松岡修造の曾祖父(一三の次男が松岡家に養子入り)。

電車を都心から郊外へ走らせ、郊外には住宅地を作り、その住民を勤務先の
市内へと運ぶ。市内にはデパートを作り、行楽地への移動による鉄道利用を
促進させるためにレジャー施設を開発する。
私鉄経営モデルの基礎を作り上げた人です。
また、駅に直結した百貨店=ターミナルデパートは世界的にも前例のないも
のであり、持ち家は富裕層しかなかった時代に住宅の割賦販売という、現代
の住宅ローンの走りとなるビジネスを始めた人でもあり、正に時代の先駆者
といえます。


こんな凄い人の生涯をドラマ化する訳ですから、第一部の高橋是清と同じく、
1時間ドラマを前編・後編と2回だけでは到底時間が足りません。かなり省略
されて、その上駆け足な展開となりました。

でも、前回の高橋是清がちょっと特殊な演出・構成でしたからね。それから
比べると今回はストレートな作りで、かなり観やすくなっていました。合間
にちょこちょこコミカルなノリを見せたのも正解でした。
最初、借金ダルマが登場したときは戸惑いましたけど(笑)。後編ラスト近く
では、ダルマも眉毛が白くなってヨボヨボ歩きなのが微笑ましくて。
随分、珍だわねェ。奇抜だわねェ。


主演が阿部サダヲということで、そういうコメディタッチな描写も楽しめま
したが、それだけではありません。夢と理想を追い求めて闘う姿は熱く、男
のロマンをしっかりと描いていました。

各所において、セリフがいい。生き生きとしています。
人生の師ともいえる岩下との会話。最後の忘年会での挨拶。素晴らしい言葉
でした。

阪神からの使者としてやってきた岩下に。
「合併と言うなら、阪急が上に立つべきです。なぜなら…… 岩下清周が
 つくった会社だからです。「この国を一等国にする」それだけを目指し
 て、闘ってきた男がつくった会社だからです。岩下清周の名は、阪急と
 共に語り継がれるべきです。「その陰に岩下あり」と。……」

もうね、泣けた。

「真の一等国とは、この国に生まれて良かったと思える国」

「お前は、真の一等国に必要なことはなんだと思う?」
「努力が報われることじゃないですかね?」

このメッセージを、21世紀に生きる私たちはどう聴くか。今、この国は、
真の一等国になり得ているでしょうか……



主演の阿部サダヲはもちろん好演でしたが、脇を固めた奥田瑛二も素晴らし
かった。こういう導き役となる、人生の師となる人がいたからこそ小林一三
という希代の経営者が生まれたんだな、と深く感じ入ることが出来ました。

妻役の瀧本美織もがんばってました。終盤の老け演技、多くのドラマは白髪
のかつらしてるだけの女優が多いですが、阿部サダヲと共に、もはや特殊メ
イクといえるような老人メイク。さすがに声は老人にはなっていませんが、
無理して聞き取りにくい声で演技するよりは、あれで良いと思います。

大東駿介が企画院官僚として、名前無しで出演していました。あれ、モデル
は後に首相となった岸信介っぽいですね。第2次近衛内閣(昭15〜16)で商工
大臣になった小林一三と対立し、辞任に追いやったのは商工次官の岸信介。
なぜ名前を出さなかったのかな? 大人の事情?



前回の高橋是清篇と共通して言えるのは、ラストがよかったこと。是清さん
は必要最小限な描写でシブく終わらせましたが、今回は華やか。
忘年会の挨拶で深く礼をした一三翁。パッと頭を上げると若い頃に戻ってる。
そこは宝塚の大階段!

ドラマのカラーにピッタリな、明るいエンドでした。
流石にホームの宝塚での撮影は無理だったようで、全国ツアー用のセットを
NHKホールに持ち込んで、撮影したそうです。



小林一三について、もうちょっと知りたい方は以下のサイトへ。

小林一三:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/小林一三

様々な生活文化を創り出したアイデアマン「小林一三」:阪急電鉄
http://www.hankyu.co.jp/cont/ichizo/column1.html


劇中に登場した、阪急百貨店大食堂でライスだけ頼んでソースをかけて食べ
る「ソーライス」の逸話はコチラへ是非。
ソーライス:ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/ソーライス

阪急の公式ツイッターで、このドラマについてつぶやいています。
阪急公式アカウントによる「NHK 放送90年ドラマ 経世済民の男 ~夢とそろ
ばん~」解説のつぶやき
:Togetterまとめ
http://togetter.com/li/872875



高橋是清はNHK東京、今回の小林一三はNHK大阪。どちらもいい仕事でした。
次回の松永安左ェ門はNHK名古屋。ハードル上がってます。負けずに見応え
ある作品を創ってくれてることに期待します。




【 NHK 放送90年ドラマ『経世済民の男』小林一三 前編・後編 キャスト 】

小林一三 ---阿部サダヲ
岩下清周 ---奥田瑛二
丹羽 / 小林コウ ---瀧本美織
平賀敏 ---矢島健一
小林冨佐雄(語り) ---井上芳雄
高橋義雄 ---草刈正雄
藤田伝三郎 ---麿赤兒
発起人 ---佐川満男
栄田 ---星田英利
兵頭トミ ---河東けい
佐藤 ---矢本悠馬
丸山 ---夙川アトム
大地主 ---神山繁
企画院官僚 ---大東駿介
宝塚歌劇団団員 ---希沙薫、極美慎、きらり杏、蓮月りらん、碧海さりお、
   颯香凜、彩園ひな、麻倉しずく、星蘭ひとみ(以上星組)、鷹翔千空、
   真名瀬みら、惟吹優羽、水音志保、花城さあや(以上宙組)

【スタッフ】
脚本:森下佳子
音楽:金子隆博
演出:梛川善郎
制作統括:岡本幸江
制作著作:NHK大阪放送局
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公式サイト:http://www.nhk.or.jp/dsp/keisei/ichizo/index.html



経世済民の男「高橋是清」編の記事へ





テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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