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ドラマ LIVE! LOVE! SING! 〜生きて愛して歌うこと〜

2015,3,10 放映 NHK総合

特集ドラマ『LIVE! LOVE! SING! 〜生きて愛して歌うこと〜』 感想

演出は「その街のこども」「あまちゃん」の井上剛。
脚本は「ラジオ」の一色伸幸。
音楽は「その街のこども」「あまちゃん」で井上とタッグを組んだ大友良英。

この布陣でハズレるわけがない。
凄いドラマとなりました。
井上剛演出と知らず、何気に低画質で録画したことを後悔。。。
一週間前には、このドラマのメイキングドキュメンタリーが放送されていた
そうで。7日には再放送もしたそう。ウワワ…見逃した……後悔。


観ている内に、特徴あるカメラワークと色調で井上演出だと確信。『その街
のこども』を思わせるロードムービーな展開で、即興的な、でも画面設計は
ちゃんと計算されている演出は健在です。
『スタンド・バイ・ミー』を連想した人も多いのでは。

本作は、やさしくオブラートに包まれてたりしません。
内角いっぱいにグイグイ攻めてくる。トゲを隠すことなく。
「ながら見」なんて出来ないドラマです。

あれから4年。まだ4年。この経過した時間の短さが、そして福島が舞台であ
ることが「トゲ」にならざるを得ないんでしょう。



「富波町の被害って、神戸みたいにチャラくない!」

「こいづ、被曝すればいい」
「その冗談、ここならでは(笑)」

「こごは 日本から捨てらっちゃんだよ」

「いつになったら終わんのやろな、震災ってな…」

「あたしたちにしか見えない景色がある」


生半可な思いでは、こんなセリフを書けないと思います。扇情的ではなく、
上滑りに終わることも無い。しっかりと登場人物の言葉となっていました。

若い出演者たちが皆、素晴らしい演技を見せてます。赤髪の子、木下百花は
NMBの子ですね。関西ローカルで観た覚え有り。いろいろとアイドルらしか
らぬオモロイ子です。清春先生役は日経CMの田中電子版だ(笑)。

脇役のともさかりえ、南果歩、中村獅童もお見事。海岸シーンでのともさか
は神がかってた。
但し、福島弁の再現度は不明。地元の方には不満かも知れませんね(笑)。



印象的なシーンの一つに祭の幻視シーンがありますが、ここで使われる歌
「GIGつもり」が傑作。作詞は脚本家、作曲は「暦の上ではディセンバー」
「潮騒のメモリー」の大友良英とSachiko Mのコンビ。
植木等などの昭和歌謡に通じる、底抜けに楽観的な楽曲で嫌なこと、つらい
ことを吹き飛ばそうとする力強さを感じました。ぜひフルコーラスで聞いて
みたいな。「みんなのうた」に採用強く希望。


クライマックスも素晴らしかった。朝海がタイムカプセルに入れてたモノは、
空のガチャポン。そこには、その時の小学校の教室の空気が詰められていた。
屋上に駆け上がり、そのガチャポンカプセルを開放する。「あの頃」の空気
が「今」の福島のそらに広がって行く。

あのカプセルが「コスモクリーナーD」の様に見えた。
あるいは、「パンドラの箱」なのかも。最後に残っていた「希望」を、朝海
が解き放った。
苦しくて悩み続けているけれども、その後に希望や決意を感じ取れる、心に
残るシーンでした。





地震からの復興。津波からの復興。
多くの困難はありますが、これらはきっと成し遂げられる。
しかし、福島の原発事故という、人災からの復興。
これは他の地域とは違う困難な課題が山積みです。

痛みも怒りも哀しみも、どうしようもない絶望も無常感も、中々消えはしない。
福島人の思いを、ヨソモノの私たちが全て理解することも中々出来ないだろう。

でも、仲間で分かち合えたら、少しは楽になるだろう。
ヨソモノで分からなくても、寄り添って感じ取ることは出来るだろう。

生きて、愛して、歌うこと。

いろんなことの、きっかけになるドラマだと思いました。



「その街のこども」や「ラジオ」のように、幅広く受け入れられる作品では
無いかも知れません。あちこち荒々しく、トゲもあります。福島の被災した
方々の一部からは反発があるかも。充分に予想できます。
でも決して、完成度が低いとは思いません。
ドラマというフィクションが持つ力と可能性を感じ取られる、存在感のある
作品です。


なお、神戸と福島では、未公開部分を加えた100分の特別編集版(オリジナル
は74分)を、3月15日(日)13:05〜に放映されるとのこと。
うーん、うらやましい。うらやましすぎる!
そんなケチなこと言わず、ぜひ全国でロングバージョンも放映して頂きたい
ものです。ドキュメント版も、是非また再放送を!


【 ドラマ『LIVE! LOVE! SING! 生きて愛して歌うこと~』キャスト 】

水島朝海(みずしま あさみ) --- 石井杏奈(E-girls)〈小学6年生時 --涼凪〉
 …福島県富波町出身。震災後、神戸に在住。活発。やや情緒不安定。
橘 香雅里(たちばな かがり) --- 木下百花(NMB48)
 …震災後、横浜在住。髪を赤く染め、ピアスだらけのギャルメイク。
佐藤 勝 --- 柾木玲弥
 …震災後、神戸在住。いつもヘッドホンを付け、影薄く大人しい。
渡辺本気(わたなべ まじ)前田航基(まえだまえだ)
 …二本松在住の元農家。皆を呼び寄せ、シャベル背負って待っていた。
岡里清春 --- 渡辺大知(黒猫チェルシー)
 …神戸の女子校教師。25歳。合唱部顧問。朝海と恋愛関係にある。

ゲートの警備員 --- 皆川猿時
お祭りの歌手 --- 二階堂和美
アスカさんの彼氏 --- 津田寛治
アスカさん --- ともさかりえ
 …富波町で小さなクラブを経営。彼氏はDJをしていた。
岡里ミドリ --- 南果歩
 …岡里清春の母。喫茶店経営。20年前の阪神大震災で息子(清春の兄)を失う。
モーさん --- 中村獅童
 …避難指示区域に残された牛の世話を続ける酪農家。

【スタッフ】
[作] 一色伸幸
[演出] 井上剛    
[音楽] 大友良英、Sachiko M  
[挿入歌] 「しあわせ運べるように」作詞・作曲:臼井 真
[制作統括] 内藤愼介、京田光広
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公式サイト http://www.nhk.or.jp/livelovesing/


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テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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