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ドラマ 永遠の0

2015/2/11,14,15 放映 テレビ東京系

ドラマスペシャル『永遠の0』 第1夜〜3夜 感想

原作小説も映画も、共に大ヒットとなった『永遠の0』が今度はTVドラマ化。
約7時間、3夜に渡って放映ということで、原作にほぼ忠実に映像化。映画で
はカットされたエピソードもしっかり盛り込まれています。

原作者はたかじん妻の一件で、すっかり株を下げてしまいましたが、少なく
ともこの原作本については評価されていいと思っています。パクリ疑惑とか、
確かに批判されても仕方無いかな、ってところはあるんですけどね。
映画も充分に堪能しました。主演の岡田クンがお見事。VFXも邦画としては
かなり頑張ってましたし、あの原作を2時間ちょいに上手くまとめていると
思います。

そして今回のTVドラマ。約7時間とボリュームたっぷりですが、ダレること
なく観ることが出来ました。映画版ではカットされていた新聞記者・高山と
元特攻隊員・武田との特攻についての激しい議論や、ヤクザ景浦の殴り込み
エピもしっかり描かれています。
全体的に丁寧に描かれている印象を受けました。

ただ、景浦殴り込みが偶然の出来事に変えられてました。コレは改悪だと思
います。ご都合が過ぎるかもしれませんが、やはり、その意思を持って景浦
は殴り込んだとするほうが、彼の複雑で魅力的なキャラが活きたのでは。
面会だって姉さんついてこなくて良かったのに。


主演は向井理。小説の身体的描写からは岡田クンより合ってるかも。しかし
ながらその存在感、演技力では、やはり映画の方が上か。
まあ、比較すること無く、別物として楽しめばよいのですが。

その他出演者では、現代パートで永遠の左翼、山本圭が元特攻隊員を演じ、
アサヒ的新聞記者の「特攻=テロ」なる主張を簡潔に論破する、という展開
が(笑)。

竜雷太扮する村田が宮部の最後を語る時、背筋を伸ばした直立姿勢での独白。
これも元軍人らしさが出ていて印象的でした。
その後、登場人物並びに視聴者にも今まで見えていなかった、話の核となる
秘密が遂に明かされるシーンとなるのですが、ここで逆ズームを使う使う。
さすがにちょっとヤリ過ぎでは。。。

戦時パートで多くの若手俳優が出演していますが、皆短く頭髪を刈り込んで
いるのが好感を持てました。多くのドラマ、映画でも、旧帝国軍人を演じる
のに髪の毛は長い現代風のまま……なことが普通に行われてます。ちゃんと
坊主頭にして演じたことに、出演者の本気度を感じ取れます。本来は当たり
前なんでしょうけどね。
女性陣では、松乃役の多部未華子が可憐でひたむきな昭和の日本女性を好演。
多部ちゃんイイね〜。美人とは言えないかも知れないけど(笑)、ほんと魅力的。


もう一つの主役、と言ってもいい零戦ですが……。
さすがに予算がなかったのかちょっと残念な出来。陸上での実物大レプリカ
はよく出来ていましたが、塗装のハゲや汚れも無く、きれいすぎてリアル感
がない。離着陸はモロ、ラジコン。軽ぅーいオモチャなのがミエミエ。空中
戦などのCGシーンは、映画版と同じ栃林秀という方が空戦CGスーパーバイ
ザーに就かれており、かなりリアルでしたがシーンは数えるほど。
こればっかりは仕方がないですけどね。せめて、あのラジコンは何とかして
欲しかった……。

機体の日の丸が白フチではなく、黒フチなのが気になりますが。近年の証言
や検証で、ラバウルあたり以降は白い部分が目立つということで、黒や機体
色で塗りつぶされることが多かったそうです。なるほど。知らなかった。


映画版がかなり良かったので、ドラマ版の関係者もプレッシャーがあったと
は思いますが、なかなか健闘されたのでは。原作を丁寧に映像化し、ほとん
どダレること無く最後まで通したのは流石です。
2時間超が3夜、というボリュームで敬遠された方もいるかも知れませんが、
興味がある方は機会があればご覧になってはいかがでしょうか。
DVD・BDは6/26に発売されるとのことです。レンタルにも並ぶかな?




【 ドラマ『永遠の0』主なキャスト 】

宮部久蔵 --- 向井理
 …大正七年生まれ。日本海軍航空兵。健太郎と慶子の実の祖父で清子の父親。
  生きて帰ることに執着し続けたが、終戦直前に特攻隊員として出撃、戦死。
  享年26。
佐伯健太郎 --- 桐谷健太
 …自信もやる気も無くした司法浪人生。姉の慶子から、実の祖父である宮部
  久蔵について調べようという誘いを受け、協力することに。
佐伯慶子 --- 広末涼子
 …フリーのジャーナリスト。健太郎の姉。
宮部松乃 --- 多部未華子(戦時)/上月左知子(現代[大石松乃])
 …宮部久蔵の妻。
長谷川梅男 --- 中尾明慶(戦時)/笹野高史(現代)
 …健太郎と慶子が最初に訪問した取材対象者。元海軍少尉。零戦搭乗員。戦時
  中に負傷し左腕を失う。宮部のことを「海軍一の臆病者」と非難する。
伊藤寛次 --- 千原せいじ(戦時)/津嘉山正種(現代)
 …二人目の取材対象者。空母「赤城」で久蔵と共に戦った零戦搭乗員。宮部の
  考えに賛成は出来ないが、彼の空戦技術を高く評価している。
井崎源次郎 --- 満島真之介(戦時)/近藤正臣(現代)
 …病院入院中の取材対象者。元海軍飛行兵曹長でラバウル航空隊時代の宮部の
  部下。行動を共にする中、臆病者と言われた宮部の真意を知る。
谷川正夫 --- 金井勇太(戦時)/石橋蓮司(現代)
 …老人ホームにいた取材対象者。健太郎たちがこれまで聞いた宮部の人物像とは
  全く異なることを話す。宮部とは同年兵で、上海や「瑞鶴」で共に戦った。
小山實 --- 石黒英雄(戦時)
 …零戦搭乗員。ガ島上空の空戦で危ないところを宮部に救われるが、被弾し燃料
  を失う。米軍基地への自爆を宮部に阻止され、ラバウルに帰還を試みるが墜落。
東野 --- 澤部佑(戦時)
 …ラバウル航空隊の零戦搭乗員。「大福を食べたい!」と叫んで皆の笑いを誘う。
永井清孝 --- 賀来賢人(戦時)/小林克也(現代)
 …ラバウル基地の整備兵。宮部とは囲碁仲間で、宮部から妻・松乃のエピソード
  などを聞いていた。
景浦介山 --- 尾上松也(戦時)/柄本明(現代)
 …暴力団の元幹部。ラバウルで宮部と共に戦った優秀な零戦搭乗員。抜群の腕を
  持ちながらも軍人らしからぬ言動の宮部を憎み、殺意すら抱く。
司令官(大佐) --- 木下隆行(戦時)
 …ニコルス基地司令官。全搭乗員に対し、十死零生の特別攻撃作戦を志願させる。
武田貴則 --- 工藤阿須加(戦時)/山本圭(現代)
 …大手商社の会長。当時は筑波基地で飛行予備学生として教官の宮部に教わる。
  なかなか「可」をくれない宮部に不満を抱くが、やがてその真意に気付く。
六藤学 --- 大和田健介(戦時)
 …筑波基地で武田らと共に宮部教官から零戦の操縦を教わっていた飛行予備学生。
  合格としない宮部に対し、怒りを露わにする。急降下訓練中に事故死。
村田保彦 --- 渡辺大(戦時)/竜雷太(現代)
 …鹿屋市にて旅館を経営。当時は通信兵で、突入する特攻機の電信を聞いていた。
  今でも似た音を聞くと背筋が凍る。宮部の特攻出撃を目撃した一人。
大石 --- 中村蒼(戦時)
 …筑波で宮部教官から操縦を教わる。訓練中に米戦闘機の襲撃を受けた際、宮部
  を身を挺して救い負傷。外套を渡される。鹿屋で再会し共に特攻出撃を迎える。
賢一郎 --- 伊東四朗
 …健太郎と慶子の祖父。戦後、国鉄職員だったが30過ぎて弁護士になる。
佐伯清子 --- 高畑淳子/渡邉このみ(幼少時)
 …宮部久蔵と松乃の間に生まれた一人娘。健太郎と慶子の母。
高山隆司 --- 山口馬木也
 …新聞記者。慶子の恋人。戦後60年を振り返る特集を企画。
藤木秀一 --- 原田泰造
 …賢一郎の事務所でアルバイトをしながら司法試験を目指し勉強するも、実家の
  父が病気で倒れ、家業を継ぐために帰郷した。かつて慶子が想いを寄せていた。


【スタッフ】
脚本:櫻井武晴
音楽:栗山和樹
主題歌:MISIA「桜ひとひら」
制作統括:井澤昌平
チーフプロデューサー:岡部紳二
プロデューサー:阿部真士、佐々木章光、森一弘、近見哲平、石田義一
監督:佐々木章光
制作:テレビ東京、テレパック




テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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