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ドラマ ORANGE 〜1.17命懸けで闘った消防士の魂の物語〜

15,1,19 放映 TBS系列

SPドラマ『ORANGE 〜1.17命懸けで闘った消防士の魂の物語〜』感想

宇田学が主宰する神戸の劇団「PEOPLE PURPLE」にて2004年に初演された
『ORANGE』。この作品は脚本の宇田が阪神淡路大震災当時、実際に救助に
あたった100人以上の消防関係者に取材し、そのリアルを元に作られました。
舞台は好評を博し再演を重ね、ついにドラマ化。

特徴は、その他の震災関連のドラマは震災そのものを描くのではなく、その
後を描くものが殆どであるのに対し、本作品は現在が舞台ではありますが、
「あの時」をそれなりの時間を割いて映像化していること。

取材を元に書かれただけあって、あの日、何があったのか。何が起こったの
か。その描写は容赦がありません。オレンジを着るための救助課程を受ける
若手に、杉本哲太扮する桜井中隊長が「今から話す話に誇張は無い。全て、
ありのままの事実や」と前置きしてから体験談を語る、その回想シーン。人
によっては、目を背けたくなったかも。
「やるなら、中途半端に描くな」そう取材した方々に言われたそうですが、
やはり、当時の回想シーンこそ、この作品の肝、となるものとなりました。


あの震災時、断水により殆どの消火栓が使用不能となり、消火活動に大きく
支障が出ました。テレビのニュースで消防の偉いさんがマイクを突きつけら
れ、「大砲があっても弾が無けりゃなんにも出来んのです」と苦悩の表情で
絞り出すように答えていたことを今も覚えています。
為す術も無く、炎の前で立ち尽くす消防士の写真も見た記憶が。

「その時」の為に厳しい訓練を重ねて来た。人々を救う為の技能も、闘志も
持ち合わせている。しかし、あまりに規模が大き過ぎた。水が無い。人手が
足りない。現場の消防官の苦悩と絶望は如何ばかりであったか。

「命の選択」を迫られた消防士に投げつけられる心ない言葉。肉親を、隣人
を救い出したい一心で、半ばパニック状態であったことは理解出来ますが、
あまりにむごいその言葉。

ああいう出来事が本当にあったんでしょうね。目を背けること無く、こうい
うこともあったんだと描いた勇気、その誠実さに拍手。



主演の上川隆也、やはり上手いですね。安心の熱演。ただ、少し太った?
気のせいかアゴの周りが昔よりふっくらしてるような…(笑)。

その小日向の後輩、山倉に工藤阿須加。『ルーズベルト・ゲーム』に続いて
一所懸命な若者を好演。あのプロ野球の工藤監督の息子なんて前書きはもう
不要ですね。

盛岡から来た女性消防士に秋元才加。その眼力、ガタイの良さで消防士とし
ての説得力は文句無し。各所から絶賛の腹筋はご披露されませんでした(笑)。

オレンジの一人、楢崎を演じた音尾琢真が舞台では主役だそうです。テレビ
は主役はネームバリューがないと無理か…。でもでも難しい役を好演されて
ました。

全体的に、言葉が神戸らしくなかったのが残念。「〜しとぅ」とかね。神戸
弁ネイティブがいて欲しかったなあ。あ、被災者の「ダボがぁ!」は強烈で
した(笑)。他地域の方にも察しはつくとは思いますが、「ダボ」とは「アホ」
「ボケ」と同じ罵倒語です。


脚本の宇田学は、昨秋のNHKドラマ『ボーダーライン』で大阪を舞台に消防
隊員を描いていました。この『ORANGE』舞台脚本を書く上で多くの消防士
に出会ったことが、あの作品にも役立ったのでしょうね。

こういう作品が、消防士の活動への理解、防災意識の向上につながることで
しょう。また、きっと「俺も(私も)消防士になる!」と決意する十代若者
もいるのでは。それだけの力を持った作品だと思いました。





番組公式サイト:http://www.tbs.co.jp/orange2015/

「救いたくても救えなかった」消防士の無念:東洋経済オンライン
脚本の宇田学による記事。



【『テレビ未来遺産 ORANGE 〜1.17命懸けで闘った消防士の魂の物語』キャスト】

小日向雄治 ---上川隆也
 …神戸市消防局湊山消防署の専任救助隊(レスキュー隊)機関員。新米消防士だっ
  た阪神大震災の現場で、目の前の被災者を助けられなかった経験から、命を守
  ることに誰よりも熱く取り組んでいる。
山倉隆志 --- 工藤阿須加
 …湊山消防署の消防士。東京で別の仕事をしていたが、東日本大震災をきっかけ
  に地元神戸に戻り転職、消防士になる。まず理論的に考えてから行動するタイ
  プで小日向とは対照的。幼年時に被災、親友を亡くしている。
木村優子 --- 谷村美月
 …山倉の婚約者。銀行勤めのOL。
雪村華 ---秋元才加
 …岩手県盛岡の女性消防士。東日本大震災の現場で小日向と出会い、その縁で
  神戸市消防局へ訓練を受けにきた。
小日向夏希 ---板谷由夏
 …小日向雄治の妻。元救命士で現在は消防局の本部勤務。
山倉亜紀 ---小池栄子
 …山倉隆志の姉。湊山消防署の消防隊・機関員。小日向とは同期である。
楢崎克彦 ---音尾琢真
 …小日向とは同期の湊山消防署レスキュー隊員。
高橋英二 ---三上市朗
 …小日向とは同期の湊山消防署レスキュー隊小隊長。
内藤聡 ---和泉崇司
 …レスキュー隊員。
伊藤香織 ---倍賞美津子
 …花屋を一人で切り盛りする婦人。震災にて倒壊家屋の下敷きとなる。
伊藤 ---須田邦裕
 …香織の息子。震災時は東京で大学留年。母の死後、神戸に戻り花屋を継ぐ。
桜井祐司 ---杉本哲太
 …神戸市消防局湊山消防署の中隊長。震災にて妻と3歳の娘を亡くすが、自らの
  任務を優先し、妻子の遺体と対面したのは3日後のことだった。

【スタッフ】
脚本:宇田学
音楽:木村秀彬
主題歌:福山雅治「暁」
演出:渡瀬暁彦
プロデュース:佐野亜裕美
監修・協力:神戸市消防局
製作著作:TBS
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【関連過去記事】
ドラマ ボーダーライン 第5話

ドラマ 神戸新聞の7日間




テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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