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ドラマ 夫婦善哉 第1話

13,8,24放映 NHK総合

土曜ドラマ 『夫婦善哉』
第1話「芸妓とぼんちが出会うて惚れて ああしてこうしてこうなった」感想

作品も作者も有名、自分も当然知ってる。興味ある。でも読んでない…。
そんな小説が多数あるわけなんですが、この『夫婦善哉』もそう。
数年前、本屋で探しても全然無かったんですよね…。最近、生誕100年記念
で岩波文庫から出たらしいので、読まなきゃね。大阪人として。

読んでもいないのに偉そうなこと言えませんが、大阪の文学といえばやはり
オダサク。今年は織田作之助の生誕100年にあたり、NHK大阪放送局テレビ
放送開始60周年ともなるそうで、その記念番組としてこの『夫婦善哉』は制
作されました。

『夫婦善哉』といえば、1955年に森繁久彌と淡島千景の主演で制作された
映画が有名です。単発ドラマでは1995年にテレビ東京で放映された小林薫、
田中裕子版を始め、いくつかあるようですが連ドラでは今回が初とのこと。


今回、主演は森山未來と尾野真千子。森山は神戸、尾野は奈良の出身ですか
ら、関西弁のイントネーションは全く問題無し。この時点でかなり安心出来
ます。加えて両名とも達者ですから、期待も充分に出来るというもの。

第1話を観た限り、その期待を裏切られることはありませんでした。

昭和初期、貧しくも活気溢れる大大阪を舞台に、アホな男とアホな女の物語。
おもろいわぁ。


森山未來は着物を着こなす為に体重を増やしたそうですが、アホボンを好演
しています。今で言うところのB級グルメが好きなダメンズ。冷静に観察す
るならば、こんな甘えた、あかんたれに惹かれることなど無いのでしょうが、
やはりその甘え上手、いわゆる母性本能をくすぐるタイプに女性は引っかか
っちゃうんでしょうねー。

元々、長屋育ちの蝶子はボンボンが嫌い。ええとこに連れてってもうても、
柳吉にはなびかなかったでしょう。「うまいもん食べさしたるさかい」とか
言われて、行くとこはどこも庶民的な食い物屋。連れ歩くうちに、いつしか
二人の距離が縮まっていく描写が面白かったです。
柳吉の言わばノーガード戦法。これ、意外と有効なんですよねえ(笑)。

二人が食べた混ぜカレー。今でも大阪は難波にある「自由軒」の定番メニュ
ーです。似たモノが「インディアンカレー」の名で他店でも出されているこ
とがあります。
私も何度か食べたことがあります。カレーとごはんが完全に混ざった状態で
出されてくるので、初めて見た時には知ってても衝撃のビジュアルでした。
辛口ですが、玉子とかき混ぜることでまろやかになり、辛いのが苦手な人で
も多分問題なく食べられる味です。


そして、蝶子が送った手紙と雪駄の贈り物が見つかり、柳吉は勘当。
その後、蝶子と会った柳吉は「どや、ほれ。似合うか」と嬉しそうに履いた
雪駄を見せる。ここが柳吉のエラいところ。私だったら、「なんであんな手
紙送ったんや」と恨み言の一つも言ってしまうかも。それを言わずに嬉しそ
うに贈り物の雪駄を見せる柳吉だからこそ、「たらし」になれるんですね。
私には無理だ(笑)。


蝶子の圧巻は、何と言っても貯金を持ち出して遊びほうけた柳吉をしばき倒
すシーン。森山クン、マジで痛かったろーなあ(笑)。

二日酔いでフラフラ状態の柳吉を正座して待ち構え、「帰るとこよう忘れん
かったこっちゃな」と先制ジャブ。後はどついて、わめいて、しばき倒す。

「この くされぼんち!」
「何や、何や 松ぼっくりみたいに丸なって。松炭と いこしたろか!」
辺りは、周りでウロウロする草刈正雄と相まって爆笑ものでした。

でも、関西ローカルではドラマ直前の午後8時から放映された「オダサクさ
ん、こんにちは~生誕100年 作家・織田作之助と『夫婦善哉』」の中でも
言ってましたが、あんな風に出迎えられるからこそ、帰って来やすいのかも
知れません。女が黙って耐え忍んで、怒らずに「お帰りなさい」なんて言う
タイプなら、却って男はしんどいでしょうね。


なお、ローカル放送だったオダサクの魅力を佐藤江梨子が紹介する番組、
「オダサクさん、こんにちは~生誕100年 作家・織田作之助と『夫婦善哉』」
は8月31日15時5分から全国放送されます。
ドラマをご覧になった方は、合わせて視聴されると楽しめるのでは。

この番組によると、『夫婦善哉』のモデルはオダサクの姉夫婦だそうで、
『夫婦善哉』を読んだ姉の旦那は、
「ようも書きやがったな」とオダサクに激怒。それに対し、妻の姉は
「ほんまのことばっかしやんか」と返したそうです(笑)。



主役の二人だけでなく、ヘタレやけど大きな愛情を感じさせる蝶子の父親・
火野正平、クールなツッコミ担当の弟、がめつい浪花のおかーちゃん・根岸
季衣たち蝶子の家族や、愛情表現がド下手な小河童・青木崇高などなど、周
囲の脇役もいい味出しています。

演出・撮影もさすがNHK土曜ドラマ。いい感じです。
時代を感じさせるしっとりとした叙情を保ちながら、街の活気、人の元気を
巧みに描写するあたり、上手いですね。


本作は小説『夫婦善哉』で描かれた二人の後日談が、2007年に発見された
未発表原稿『続・夫婦善哉』(昭和17年ごろに書かれたもの。時局の影響で
編集者によってお蔵入りとなった。現在は書籍化済み)をもとに映像化され
ているそうで、全4回、大いに楽しめそうです。




【 土曜ドラマ 夫婦善哉 第1話 主なキャスト 】

維康柳吉(これやす りゅうきち):森山未來
 …化粧品問屋・維康商店のボンボンだが、父から勘当された放蕩息子。
  蝶子と駆け落ちするが夫婦になる覚悟も無い。B級グルメ好きな食い道楽。
蝶子(ちょうこ):尾野真千子〈幼少時:木村真那月〉
 …貧しい一銭天麩羅屋のお転婆娘だったが、北新地の人気芸妓となる。陽気で
  向こう見ず。柳吉と出会い、全てを捨てて付いていく。
  
種吉(たねきち):火野正平
 …蝶子の父。一銭天麩羅屋を営む。優しい子煩悩。
お辰(おたつ):根岸季衣
 …蝶子の母。
信一(しんいち):久野雅弘〈幼少時:石田大和〉
 …蝶子の弟。
小河童(こがっぱ):青木崇高〈幼少時:長尾武龍〉
 …蝶子の幼馴染。材木屋の跡取り。
河童(かっぱ):団時朗
 …材木屋の旦那。種吉は店子。
「梅の屋」女将(うめのやおかみ):山村紅葉
 …お茶屋「梅の屋」の女将。女中奉公に入った蝶子を芸妓に育てる。
金八(きんぱち):佐藤江梨子〈幼少時:野田琴乃〉
 …蝶子の親友。蝶子と共に女中奉公に入り、芸妓となった。
維康半兵衛(これやす はんべえ):岸部一徳
 …柳吉の父。維康商店の大旦那。息子・柳吉の放蕩ぶりが許せず勘当した。
維康藤子(これやす ふじこ):田畑智子
 …柳吉の妹。柳吉の妻は勘当騒ぎで実家に帰り、残された娘・文子を育てている。
文子(あやこ)〈幼少時〉:古野本二葉
 …柳吉の娘。
維康園子:川崎亜沙美
 …柳吉の妻。愛想を尽かし、離婚し実家に帰ってしまった。
松川:茂山逸平
 …柳吉の問屋仲間。悪友。
鶴田:桂吉弥
 …柳吉の問屋仲間。悪友。
散髪屋店主:佐川満男
矢橋屋:オール阪神
番頭:平田満
 …維康商店の番頭。
草楽(そうらく):草刈正雄
 …柳吉と蝶子が暮らすニ階借りの一階に住む売れない噺家。
おきん:麻生祐未
 …蝶子の元先輩芸妓。現在はヤトナ斡旋業の女主人。
語り(お多福):富司純子
 …法善寺横丁のぜんざい屋「めをとぜんざい」の店頭にある人形。

【第2話以降に登場】
桐介(とうすけ):大東駿介
 …柳吉の妹・藤子の婿養子。
らっきょ:バッファロー吾郎A(第2話〜)
菊代:村川絵梨(第3話)
「玉初」女将:松田美由紀(最終話)
「ダンスホール」支配人:中原丈雄
八卦見(はっけみ):オール巨人


【スタッフ】
原作:織田作之助『夫婦善哉完全版』
作:藤本有紀
音楽:金子隆博
語り:富司純子
制作統括:櫻井賢
演出:安達もじり


【放送】2013年8月24日(土)スタート <連続4話>
 毎週土曜・午後9時~9時58分放送 [総合]
 再放送:毎週月曜日 午前0時10分 [総合・日曜深夜]


テーマ:ドラマ感想 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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