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アニメ 宇宙戦艦ヤマト2199 第9話

2013,6,2 放映 MBS・TBS系列

『宇宙戦艦ヤマト2199』 第9話「時計仕掛けの虜囚」感想

今回は旧作にはないオリジナルエピソードでしたが、観る人によって評価が
割れそうな感じ。私的には嫌いじゃない、ってゆーか、むしろ好み。古き良
きころのSF、オールディズなSFの世界。昔々、少年の頃に読んだSF小説を思
いださせます。あの頃の、紙とインクの"にほひ"を感じるような30分でした。
その辺りが、手厳しい人には「古臭い」「ありがち」とマイナスに見られる
かも知れません。
映像作品では、銀河鉄道999とか、スタートレックとかでありそうなお話に
感じました。


今回はいわゆる「ボトルショー」と言っていいかも。これは米国のSFドラマ
などで、大掛かりな気合いの入ったエピの後、予算節約の為に既存のセット
のみ、レギュラーキャストのみを使って撮影した回のことを言うそうですが、
アニメでは物語の本筋には関係のない、一話完結なエピで用いられる言葉。
日本語なら「中休み回」って感じ?。もっと身もフタもない言い方をすれば、
「捨て回」(笑)。

でも、ボトルショーの回こそ、脚本家の腕が問われると思うんです。総集編
を作るならカットされるだろうエピですが、こういう回で登場人物のキャラ
をより深く掘り下げて描き、視聴者に理解させ、感情移入させることが出来
る。作品世界を豊かにする良い機会なのでは。

この9話も、様々なヤマトクルーの内面的な描写が効果的になされていたと
思います。また、後の伏線となる重要なことも色々描かれている可能性も高
そうですし、決して「捨て回」ではないでしょう。



さて。
この9話、百合亜のラジオ放送でスタート。番組は「ヤマトラジオ文学館」、
ラジオネーム・シロシンタのリクエストで21世紀末の名作「観測員9号の心」
を朗読していきます。この朗読が、9話のストーリーとリンクしていく構成。

「機械じかけの寓話」
「オートマタは電気羊の夢を見るか」
「われはロボット」
「流れよ話が涙、と人形は言った」
主要ポイントでこのようなタイトルテロップが表示されます。
これはSFファンならすぐに察しがつくでしょう。これらの元ネタは、

「時計仕掛けのオレンジ」 
  (キューブリック監督の映画が有名。原作はアンソニー・バージェス作)
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」
  (フィリップ・K・ディックの小説。映画「ブレードランナー」の原作)
「われはロボット」
  (アイザック・アシモフの短編集。映画「アイ、ロボット」の原作)
「流れよわが涙、と警官は言った」
  (フィリップ・K・ディックの小説)
という小説・映画のタイトルから取られています。
これらの作品は、自己の存在を根源から問いかけ、人間とは? 人と人工知
能の違いは何なのか? などを考えさせる内容です。

今回は、このタイトルの様に引用を積み重ねることで、ストーリーイメージ
をより広がらせようとしているのでしょう。

オルタの姿、行動は攻殻機動隊を思い起こすし、胸元の危険な状態には赤く
なるシグナルはウルトラマンだし、最期の言葉の乱れは「2001年宇宙の旅」
のHAL9000。

ウルトラマンと言えば、「恒点観測所の観測所員9号」というラジオからの
言葉には、ウルトラセブンは故郷・M78星雲から「恒点観測員340号」とし
て地球を訪れた、という設定だったのを思い起こさせます。

これらの元ネタは知らなくても支障はありませんが、上記4つの映画・小説
がどんな内容なのかを押さえておくと、真田やアナライザーの発言・行動が
より深く理解出来て楽しめるのでは。



4話で立ち寄った土星の衛星・エンケラドゥスにて3体の機械兵を捕獲した
ヤマト。アナライザーが破損した機械兵を3コ1で修復し、データ収集を試
みる。
このガミロイド兵はオートマタ=自動人形であり、人類が使う人工知能と基
本的なアーキテクチャが同じだった。つまり、ガミラスは地球人と同じ数学
・物理学を理解する、コミュニケーション可能な文明を持つ種族であること
が分かった。これを聞いた沖田艦長が呟く。
「同じルールの将棋が指せる、ということだ」
いかにも沖田艦長らしいセリフです。

修復完了し、再起動されたガミロイドは「オルタ」と名付けられる。オルタ
分析を受け持つアナライザー、同じ機械の話し相手が出来たのが嬉しいよう
です。「ハーイ」の返事がカワイイ(笑)。

誰もいない隙に、ヤマトのメインフレームにアクセスするオルタ。「女神」
に出会い、オ前ハ誰ダ、と問われる。名前を聞いているのでは無い。貴方は
答えられますか? とオルタに問われ、言いよどむアナライザー。
また、森雪、岬百合亜が共に同じ廊下で何かの気配を感じ、振り返る描写が
あります。カット割りもほぼ同じです。オルタの女神と、彼女らの感じた気
配は共通のものなのでしょう。
すなわち、前回の8話で語られた「開かずの間」の幽霊。

真田とアナライザーの会話。オルタからお前は何者か、と問われたアナライ
ザーは、トモダチ、と答えたことを告白する。真田は「いい答えだ」とアナ
ライザーに返す。
真田の口調がいつになく優しげに感じるのは気のせいでしょうか。
ここで背景が灯台の画像なのがラジオ朗読とオーバーラップするし、話の流
れ的に灯台と言えばブラッドベリの「霧笛」をも連想してしまいます。

オルタが脱走する。女神に会う為に。追う保安部員。細目糸目の伊東、仕事
やぞー。

オルタを追い詰める保安部員たち。そこに百合亜が登場。機械に心があるか
どうかは別にして、「無抵抗の捕虜を殺す気?」は、いかがなものか? 
脱走した捕虜が、あくまで逃げようとするなら撃たれても仕方無いと思うの
ですが…。

機械に心があるとでも? と笑う伊東に、我々の脳も多文書多重処理である
オートマタでないとは言い切れない、と言い出す真田。
うーん、SFのかをりがプンプンする(笑)。

機械に心はあるのか? 人と同様の意識が芽生えない、と証明することは出
来ない。と真田。
まさか、あれに心があると思っていませんか? との伊東の問いに、
私には、君に心があるのかさえ分からない。人間らしくふるまっているだけ
なのかも… と答える真田。
ヒデーな、おい(笑)。
伊東を信用していない度120%、って感じアリアリ。

ところでロックされたドアが開いた後、百合亜が倒れましたが、あれは?
「開かずの間(=自動航法装置)」に近付きすぎたことで、「見える体質」の
彼女に異変が生じた、ということでいいのかな?

ガミロイドには自爆装置がある。何とかして自動航法装置に辿り着くまでに
食い止めないと行けない。上部甲板に出たオルタの前に立ちふさがるアナラ
イザー。
でもね、もっと早く自爆装置があることに真田さんとアナライザーは気付か
なきゃダメだよね(笑)。オルタを簡単に逃がしてしまったことといい、今回
は真田の責任問題になりそうな気がするんですが。
そうなったら、ついでに名誉毀損で伊東が訴えたりして。

足がもげ、よろめくオルタ。アナライザーと手が触れ合う。オルタに侵入す
るアナライザー。
「犬…猫…存在…女神…死……ト、 モ、 ダ、 チ…」
そう言い残すと、オルタの頭部は破壊された。

オルタの自爆装置は発動されなかった。完全に敵に囲まれたわけではない。
少なくとも一人以上は味方がいたと"彼"は認識していた。
真田の言葉に沈黙するアナライザー……
切ない。切なすぎます。

ラストはラジオの朗読を聞き終え、ベッドに横たわる真田の後ろ姿。
ラジオにリクエストしたシロシンタは真田でしょうね。
 シロ  --- 志郎
 シンタ --- 真田
となりますから。
真田の部屋の机にも、「観測員9号の心」の本が置かれていました。

ところで、旧作では真田の身体は一部機械となっていました。もし、2199
でも真田の身体は半機械だとしたら、今回のエピソードはより深い意味合い
を持つものとなります。
4話の食堂シーンでも、ろくなものを食べてなかった真田、旧作よりも機械
化が進んだ身体となっているような気がしてきました。



今回は旧作にないオリジナルでしたが、旧作では人間のガミラス兵が捕虜と
なるエピソードがあったと記憶しています。それによって、古代たちは敵の
ガミラスも命を持った人間なんだ、と知ることになるんだったはず。

今回は人間の敵兵ではなく、機械人形の敵兵を捕虜とする話となり、敵のガ
ミラスを知るよりも、機械と人間の違いを問いかける展開となりました。
実は、旧作にもアナライザーが前面に出た、今回と共通性のあるエピがある
そうなのですが、私はその話、全く記憶に無いんですね、残念ながら……。


今後もいくつかはオリジナルエピソードがあるようですが、どんなお話にな
るのか、この9話を観ると充分に期待出来そうです。

あ、それからエンディングが今回から歌、アニメ共に新しくなりました。
古代の視線が森雪のお尻を見ているよーな気がしてならない。
それに比べてデスラー総統、カッコ良すぎ。ドヤ顔200%。


次回、第10話は「大宇宙の墓場」。
墓場・・・・異次元に落ちる話かな?


【 宇宙戦艦ヤマト2199 第9話 主なキャスト(声の出演) 】


▼ヤマト乗組員
沖田十三(おきた じゅうぞう):菅生隆之
 …艦長。国連宇宙海軍・連合宇宙艦隊司令長官。階級は宙将(提督)。
古代進(こだい すすむ):小野大輔
 …戦術科士官 / 戦術長。20歳。階級は一尉(一等宙尉)。
島大介(しま だいすけ):鈴村健一
 …航海科士官 / 航海長。20歳。階級は一尉。
森雪(もり ゆき):桑島法子
 …船務科士官 / 船務長。19歳。第1艦橋では主任レーダー手。
真田志郎(さなだ しろう):大塚芳忠
 …技術科士官 / 技術長兼副長。29歳。階級は三佐(三等宙佐)。
岬百合亜(みさき ゆりあ):内田彩
 …船務科士官候補生。17歳。階級は准尉(准宙尉)。ツインテール。
新見薫(にいみ かおる):久川綾
 …技術科士官 / 情報長。心理カウンセラー。27歳。階級は一尉。
相原義一(あいはら よしかず):國分和人
 …船務科士官 / 通信長。22歳。階級は三尉(三等宙尉)。
山本玲(やまもと あきら):田中理恵
 …主計科士官→戦術科士官 / 航空隊隊員。19歳。階級は三尉。火星生まれ。
篠原弘樹(しのはら ひろき):平川大輔
 …戦術科士官 / 航空隊副隊長。24歳。階級は三尉。長髪。
星名透(ほしな とおる):高城元気
 …保安部員。18歳。階級は准尉。
伊東真也(いとう しんや):関俊彦
 …保安部士官 / 保安部長。28歳。階級は二尉。警備・保安面を統括。細目。
榎本勇(えのもと いさみ):藤原啓治
 …戦術科(甲板部)・掌帆長。先任伍長。36歳。階級は宙曹長。
  甲板作業・船外作業全般を指揮するベテラン。古代と島の訓練教官だった。
岩田新平(いわた しんぺい):はらさわ晃綺
 …戦術科(甲板部)・運用員。27歳。階級は三曹(三等宙曹)。榎本の部下。
遠山清(とおやま きよし):遊佐浩二
 …戦術科(甲板部)・運用員。26歳。階級は宙士長。榎本の部下。坊主頭。
SID(100式空偵):本多真梨子
保安部員:吉開清人
AU09(エーユー・オーナイン) / アナライザー:チョー
 …解析担当ロボット。

▼ガミラス陣営
オルタ:岡本信彦
 …エンケラドゥスで捕獲されたガミロイドを修復したもの。


【スタッフ】

▼第9話
脚本:村井さだゆき
絵コンテ:本郷みつる、羽原信義
演出:羽原信義
総作画監督:前田明寿
作画監督:岸本誠司
メカ総作画監督:西井正典

企画:石川光久、河野聡、西崎彰司
原作:西崎義展
総監督・シリーズ構成:出渕裕
チーフディレクター:榎本明広
キャラクターデザイン:結城信輝
メカニカルデザイン:玉盛順一朗、石津泰志、山根公利、出渕裕
コンセプトデザイン協力:宮武一貴
宣伝ビジュアル協力:加藤直之
美術監督:前田実
撮影監督:青木隆
編集:小野寺絵美
OPアニメ 絵コンテ:庵野秀明、出渕裕
EDアニメ レイアウト構成:麻宮騎亜
OPアニメ・EDアニメ 演出:榎本明広
音響監督:吉田知弘
音楽:宮川彬良、宮川泰
オープニング曲「宇宙戦艦ヤマト」 歌---Project Yamato 2199
エンディング曲「Best of my Love」 歌---安田レイ 
  作詞/田中秀典 作曲/楠野功太郎、玉井健二 編曲/玉井健二、百田留衣
プロデューサー:郡司幹雄、藤澤宣彦、松原哲也、松本英晃、有吉篤史、寺西史
エグゼクティブプロデューサー:長谷川隆一、上山公一、下地志直、横倉源太、
     稲垣浩文、古川寛高、二宮清隆、吉田健太郎、黒田康太、奥野敏聡、
     井上俊次、三浦亨
アニメーション制作:XEBEC、AIC
製作:宇宙戦艦ヤマト2199製作委員会
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テーマ:宇宙戦艦ヤマト2199 - ジャンル:アニメ・コミック

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