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大河ドラマ 八重の桜 第7話

13,2,17 放映 NHK総合
大河ドラマ 『八重の桜』第7話「将軍の首」感想

八重たちが温泉に行く展開で、湯に入るシーンは男が二人だった件について、
主要スタッフを正座させてコンコンと説教したい気分ではあります(笑)。

八重の入浴シーンを入れたら視聴率も上がるだろーに。
「あざとい」と言われるだろーけどさ。そんなあざとさは大歓迎だよっ。

ま、そんな戯言はおいといて(笑)。


今回も大きく盛り上がることは無く、地味な回でしたが楽しめました。
私的には全然OKでございます。

本作についての情報を全く持たない人に観せて、「主人公は誰?」とクイズ
を出したならば正解率はさぞ低かろう…とは思いますが、とても丁寧な脚本
だったと思います。歴史の流れを簡潔に分かり易く描いていました。

今は物語の序章として、「会津の悲劇は何故、どのような理由で起きたのか」
を視聴者に判らせる為の展開なんだと思います。ですから八重の出番が少な
いのも当然。しばらくは「会津の桜」で主人公は容保公を中心とした会津の
人々である群像劇だ、と認識しておいた方がいいんじゃないでしょうか。


で、今回のタイトル「将軍の首」は徳川じゃないんですよね。足利さんです。
「足利三代木像梟首事件」として伝わっている事件のこと。

京都にある等持院というお寺は、室町幕府の将軍である足利家の菩提寺です。
ここに、足利歴代将軍の木像が安置されています(なぜか五代義量、十四代
義栄の二人の像を欠いている)。現在でも残っており、拝観は可能。数年前
に尊氏の手首などが盗難されてニュースになってました。

ここから初代将軍・足利尊氏、二代義詮、三代義満の木像の首と位牌が持ち
出されて三条河原にさらされる事件が文久3年(1863年)2月22日に起こり
ました。これが木像梟首事件です。梟首(きょうしゅ)はさらし首のこと。
元々、足利尊氏は後醍醐天皇と対立し背いた逆賊である、という考えがあり、
幕末の尊王思想からすれば、足利尊氏は偏見度120%でイメージ悪かった訳
です。その上で、「今の将軍家も足利将軍家以上に朝廷を困らせ続けるよう
ならこうなるぞ」という脅しがかけられたことになります。

これに京都守護職の松平容保は激怒します。征夷大将軍とは朝廷から任命さ
れたものだから、将軍を侮辱することは朝廷を侮辱することだ、ということ
で容保公は犯人たちの捕縛を命じました。その後も浪士の取り締まりが強化
されます。容保公は、劇中でも語られた「言路洞開」という倒幕派の者たち
とも話し合って穏健に進めていこうとする方策を取っていましたが、この事
件の影響で強硬路線に転じることとなるのです。
つまり、壬生浪士=新選組という武闘派集団が京の町で活躍する大きな契機
がここにあるのです。


歴史は「流れ」が掴めると、理解出来て楽しく見えて来ます。中学校の歴史
の授業で、流れが掴めずにひたすら暗記する勉強を強いられたら、歴史に興
味を無くし、面白く無いものとなっちゃうんですよね。
「八重の桜」では1話からこの7話まで、会津が悲劇的結末に向かっている
歴史の流れがかなり判りやすくストーリーに盛り込まれていると思います。
大河ドラマとしてのスペクタクル感は若干不足している様に感じますが、緩
急の付け方もいいし、長編の時代劇序盤として、よく出来ているのでは。



さて、今回初登場は大勢いますが、まずは神保修理。演じる斉藤工は正直、
あまり好きな俳優ではありませんが武士姿が似合っています。彼と妻の雪は
評判の仲睦まじい夫婦だったそうですが、二人とも後にあまりにも悲劇的な
最期を遂げることになります。鳥居へ石を乗せる願掛けが失敗したことが、
後の運命を暗示していました。

三条実美役を篠井英介。腹に一物あるエリート役といったらこの人(笑)。
本作でも「やな奴」を好演してくれるでしょう。


そしてそして、日向ユキ役で剛力彩芽が登場。八重の幼馴染みなんだから、
もっと早く登場してもよさそうですが6歳年下だから子役になっちゃうか。
ゴリ押しで嫌う方も多いゴーリキさんですが、まずは良かったんじゃないで
しょうか。負けず嫌いな田舎の娘さんって感じが出てたと思います。

八重は「乙女の姿〜」をわざとユキに取らせていましたね。彼女が取るまで
待っていました。リアル八重はあの板カルタの名人だったそうです。


孝明天皇を市川染五郎が。去年8月、舞台で大きな事故がありましたが無事
に復活したようで何よりです。ファンの方には何よりの復帰報告では。

松平容保が孝明天皇に拝謁するシーンにて、「お〜し」と妙な声がありまし
たが、あれは「警蹕(けいひつ)」といいます。天皇が公式の場にお出でに
なるときや行幸の際に、声を立てて人々をかしこまらせ、先払いをすること
を言います。貴人の通行にも用いられます。大名行列の「下にぃ〜」もそう。

今でも地鎮祭などで、初めと終わりに神主さんが「おーー」と発声します。
あれは降神の儀、昇神の儀といって、神様の登場、退場の際に出席者に不敬
な行為の無いよう、低頭させるための警蹕なのです。

大相撲でも横綱土俵入りの際、横綱が土俵の中央に進むと行司が「しーーっ」
と発声します。あれも警蹕です。

ドラマで天皇がお出でになるシーンに警蹕が発せられるのは、なかなか見な
いですね。ちょっと驚きました。厳粛な場の雰囲気が出て良かったです。


そのシーンの後、容保公が天皇に「源容保」と紹介されていました。「?」
と思って調べると、会津松平家は清和源氏の家系と称していますから、朝廷
には本姓として源容保と名乗ったんですね。なるほど。

そういった細かいところもちゃんとしてるようで、好感が持てます。
当方が気付かないところでも色々とあったのかも知れません。


他にも印象に残るシーンや台詞がいくつも。

会津藩士たちの入京シーン。
CGもがんばってました。容保公が美しい。もしも福島で歴史祭りがあるのな
ら、綾野剛にこの扮装で出て欲しい。おじいさん・おばあさんが手を合わせ
て拝み出すレベルじゃないでしょーか(笑)。

権八父さんの耳かき作り、アンド佐久母さんの足袋作り。
いいねー。微笑ましくてちょっぴり切なく、哀しい。子を想う親の気持ちが
キュンキュン伝わって来ます。

尚之助の台詞。
「強い力を持つ者は、初めは称えられ次に恐れられ、末は憎しみの的となる」
英雄譚のフォーマットの一つですね。当初は歓迎された流れ者のヒーロー。
されど敵を倒した後、やがて人々は恐れ、憎しみを持つようになる……。
強い力が幸せをもたらすとは限らないことを、尚之助は知っています。



演出担当3人目、末永創Dの登場でしたが実にいろいろ堪能出来た第7話で
した。手ブレ上等のカメラがちょっち気になりますが。

次回は大蔵の祝言、そして壬生浪士組の登場。京が増々血に染まります。



【 大河ドラマ 八重の桜 第7話 キャスト 】

山本八重(やまもと やえ)[→新島八重]:綾瀬はるか
 …会津藩の砲術師範・山本権八、佐久夫妻の子として誕生。会津戦争時には断髪
 ・男装し、スペンサー銃を手に奮戦したことから、「幕末のジャンヌ・ダルク」
 と呼ばれる。後に新島襄と出会い結婚。夫の同志社大学創立に協力する。激動の
 時代をエネルギッシュに生き、世間からは「天下の悪妻」と、夫からは「生き方
 がハンサム」と言われた先進的な女性。

▼山本家
山本覚馬(やまもと かくま):西島秀俊
 …八重の兄。弓馬刀槍の師伝を得、蘭学・洋式砲術を学び教授した文武両道。
山本佐久(やまもと さく):風吹ジュン
 …八重の母。気丈で聡明、合理的思想の持ち主。会津戦争では八重と共に戦う。
山本権八(やまもと ごんぱち):松重豊
 …八重の父。山本勘助を遠祖にもつ山本家に婿入り、会津藩の砲術師範となる。
山本うら(やまもと うら):長谷川京子
 …覚馬の妻。従順で大人しいが気丈な一面も併せ持つ。八重と共に籠城戦を戦う。
山本三郎(やまもと さぶろう):工藤阿須加
 …八重の弟。山本家の末っ子として、姉の八重にかわいがられる。
山本みね(やまもと みね):中山香楽、谷川夢歩(乳児)
 …覚馬、うらの娘。   
徳造(とくぞう):戸田昌宏
 …山本家の下男。
お吉(おきち):山野海
 …山本家の女中。
川崎尚之助(かわさき しょうのすけ):長谷川博己
 …但馬出石生まれの有能な洋学者。江戸の佐久間象山塾で覚馬に出会い、会津へ。
  山本家の居候となる。後に八重と結婚し、鶴ヶ城籠城戦では八重とともに戦う。

▼山川家
山川大蔵(やまかわ おおくら)[山川与七郎→山川大蔵→山川浩]:玉山鉄二
 …国家老・山川家の長男。幼馴染みの八重を女性として意識している。
梶原二葉(かじわら ふたば)[山川二葉→梶原二葉]:市川実日子
 …大蔵の姉。山川家長女。梶原平馬と結婚。籠城では婦女子の先頭となった。
山川兵衛(やまかわ ひょうえ):山本圭
 …会津藩家老。与七郎の祖父。常に松平容保の側に仕え、若き藩主を支えた。
山川艶(やまかわ えん):秋吉久美子
 …与七郎の母。女子にも学問をさせる賢夫人。会津戦争では女子の総取締となる。
山川美和(やまかわ みわ):澤田汐音
 …大蔵の妹(次女)、会津藩士桜井政衛の妻となる。
山川操(やまかわ みさお):川島鈴遥(子役)
 …大蔵の妹(三女)、小出光照(鉄之助)と結婚。後に明治天皇フランス語通訳。
山川常盤(やまかわ ときわ):信太真妃(子役)
 …大蔵の妹(四女)、徳力徳治(養子婿)の妻となる
山川健次郎(やまかわ けんじろう):小山颯(子役)
 …大蔵の弟。後に米国留学、東京・京都・九州の三帝国大学の総長を務める。

▼会津藩・藩主・家臣たち
松平容保(まつだいら かたもり):綾野剛
 …会津藩第9代藩主。藩を象徴する存在として、藩士、領民から尊敬を集める。
西郷頼母(さいごう たのも):西田敏行
 …会津藩家老。藩に忠誠を尽くした忠臣。
佐川官兵衛(さがわ かんべえ):中村獅童
 …会津藩家老。人情に厚く武勇に秀でた男。「鬼の官兵衛」と恐れ、讃えられた。
横山主税(よこやま ちから):国広富之
 …会津藩江戸家老。
田中土佐(たなか とさ)[田中玄清]:佐藤B作
 …会津藩家老。容保に仕え、その上洛に従う。
古川春英(ふるかわ しゅんえい):小市慢太郎
 …会津を出奔して大坂の適塾に入門。帰藩を許され、蘭学所の教授となる。
神保修理(じんぼ しゅり):斎藤工
 …家老・神保内蔵助の長男。京都では公用方に。不戦恭順論を主張するが…
梶原平馬(かじわら へいま):池内博之
 …二葉の夫。京では容保公の側近として仕えた。奥羽越列藩同盟の結成に関わる。
秋月悌次郎(あきづき ていじろう):北村有起哉
 …下級武士ながら秀才として京都守護職では公用方に任命、諸藩との交渉に従事。
広沢富次郎(ひろさわ とみじろう)[広沢安任]:岡田義徳
 …京都では公用方に任ぜられ、公家と藩の橋渡し役となり諸藩士と交流を持った。
竹村幸之進(たけむら ゆきのしん)[竹村俊秀]:東武志
 …山川大蔵の日新館の同期。籠城戦では精鋭部隊「狙撃隊」の隊長となる。
小出鉄之助(こいで てつのすけ)[小出光照]:白石朋也
 …山川大蔵の日新館の同期。秀才として知られた。
大庭恭平(おおば きょうへい):山中崇
 …京都で攘夷浪人を監視する密偵となるも、足利木像事件に関わり逮捕、流罪に。
 
▼会津藩・八重の周囲
高木時尾(たかぎ ときお):貫地谷しほり
 …山本家の隣家、高木家の長女で八重の親友。
神保雪(じんぼ ゆき)[井上雪→神保雪子]:芦名星
 …会津藩上士・井上丘隅の次女。神保修理の妻。周囲も羨む夫婦仲だったが…
日向ユキ(ひなた ユキ):剛力彩芽
 …山本家の隣家で八重の6つ下の幼馴染み。激動の会津を生き抜く。

▼徳川将軍家
一橋慶喜(ひとつばし よしのぶ)[徳川慶喜]:小泉孝太郎
 …一橋徳川家当主。徳川斉昭の実子。後の15代将軍。

▼幕閣・諸侯・幕臣 
松平春嶽(まつだいら しゅんがく):村上弘明
 …越前福井藩主。四賢侯の一人。継嗣問題では一橋派。

▼朝廷
孝明天皇(こうめいてんのう):市川染五郎
 …第121代天皇。公武合体運動を推進。京都守護職松平容保への信任は厚かった。
三条実美(さんじょう さねとみ):篠井英介
 …尊攘派の公家。長州藩と密接な関係を持ち、八月十八日の政変で京を追われる。
近衛忠煕(このえ ただひろ):若松武史
 …公卿。薩摩と関係が深く、篤姫は忠煕の養女となった後、将軍家定に嫁いだ。

▼その他
浪士:尾関伸嗣
 …岡田以蔵役?
田中新兵衛:松浦慎一郎
 …薩摩藩士。人斬りとして知られる。冒頭の本間精一郎暗殺に関わる。

【スタッフ】
作:山本むつみ
テーマ音楽:坂本龍一
音楽:中島ノブユキ
語り:草笛光子
撮影:大和谷豪
制作統括:内藤愼介
演出:末永創(7話)、一木正恵(5,6話)、加藤拓(1,2,3,4話)
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テーマ:大河ドラマ - ジャンル:テレビ・ラジオ

コメント

しまったー! 自分で感想書く前にtateさんの感想読んじゃった...

こんにちは、ポトスです。

記事、初っ端から大受けして爆笑しました!
ワタシ的にはどっちでも良かったかな(笑)

長編モノの序盤として、ホントいい味出してますよね。
しかも視点が会津というところが面白いです。とても新鮮。
薩長側から描かれるか、新選組から描かれる事が多いですもんね。

それにしても、tateさん博学ですね!
「警蹕」なんて初めて聞きました。実家は神道なんですけど、全く知りませんで。^^;

それどころか、「将軍の首」ってタイトルを見たとき、???と首を捻ったワタシです。勉強になりました!

>綾野剛にこの扮装で出て欲しい
うわ、それ良いかもしれませんね!
ワタシも、番組を見ながら「そっくりだ~そっくりだ~」と何度も呟いてました。(笑)

とにかく、細かいところが丁寧だなぁと思うんです、この大河。
きっと、ワタシなんて見落としてる事ばかりなんでしょうけど、楽しいですね。
八重さんの活躍が少ないのは、ファンにとってはちょっともどかしいのかもしれませんが。

これからも楽しみですね。

  • 2013/02/19(火) 19:39:54 |
  • URL |
  • ポトス #Kyq53.yY
  • [ 編集 ]

Re: タイトルなし

ポトス 様
お世話になってます。こんばんは。

初っ端から笑って頂けてなによりです(笑)。
おふざけなのか、ネタなのか、ホンネなのかは、ご想像にお任せします(笑)。

知ったかぶりの講釈で恐縮です。
警蹕はねー、たまたまです。以前、仕事の関係で地鎮祭に2,3度関わった
ことがありまして、一度は司会進行するハメになったことが……。
それで、建築式典の流れを知ることが出来ました。

ドラマとしては珍しい会津視点だからか、色々と興味深いですね。
木像梟首事件は知ってましたが、大庭恭平なる密偵のことは知りませんでしたし。
当時、会津で種痘が行われてことなんかも、調べたら面白そう。

もう少し、コンパクトな記事にまとめられたらなー、と思いながらもついつい
長文になってしまい、気になっておりますが、これからも拙文にどうぞおつきあい
下さいませ。よろしくお願い致します。

  • 2013/02/20(水) 02:30:17 |
  • URL |
  • tate #KElQvh3c
  • [ 編集 ]

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