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佐野元春のザ・ソングライターズ シーズン4 Vol.7・Vol.8

'12/11/16,23 放映 NHK Eテレ

佐野元春のザ・ソングライターズ  ゲスト:山崎まさよし(Vol.7・Vol.8)

「ホピュラー音楽のソングライターこそ、現代の詩人」
「ポップソングは時代の表現であり、時代を超えたポエトリー」

そんな佐野元春の言葉で始まる「ザ・ソングライターズ」。
4thシーズンのゲスト、4人目は山崎まさよし。
「One more time, One more chance」はマイベストには必ず入れたい曲です。
俳優としてもなかなかのもので、「月とキャベツ」はいい映画でした。


では、今回もダイジェストで書き起こし。



ポエトリーリーディングは「妖精といた夏」(1stアルバム[アレルギーの特効薬])


ホントウによく、色々な人から聞かれると思うんですけれど、詞と曲、詞とメロ
ディーは同時に生まれてくるんですか、それとも別々に作るんですか?

 「それは何となく最近…思うんですけれど、曲によってはもう、詞とメロディと
  リズムというのが……」
同時に出てくる?
 「というのがありますよね」
ああ…
 「特に詞はリズム感が出てくるので。そしたらもう、メロディよりも何となく
  そっちの方っていうのは、あったりもしますし。作り方、としては…もし、
  それにレシピがあって作り方を載せるんであれば、僕、最初メロディですね」
最初にメロディ。
 「メロディでもう、…そうですね」
歌詞も曲も、一気に出来てしまった。そんな曲はありますか? 5分、10分で
出来たような…

 「あー、もうそういう…夢のような話ですね」
そうですか?
 「ハハハハ。まあ多少の…まあよく、例えば降りてくるとか、降ってくるとい
  うような表現で言われる方、たまにおられるけど、僕、あまりそういうのっ
  てなかなか…何となく眉唾と言うか、ちょっと信じ難いんですよ。やっぱり、
  作ってものが出来るには、意識してないところで多分、時間はかかってるよ
  うな気がするんですよね。だから何にせよ、同じ分だけの工程を経て、恐ら
  くは出て来てて、それがたまたま、出たから本人ビックリしてるんじゃない
  かな、って」
自分がびっくりしてしまう。
 「自分がびっくりしてる。「凄い、何か降って来た!」みたいな。でも、それ
  にはそれとなる確固たるというか、根拠がどこかに眠ってたんじゃないかな
  とかって、考えたくなってしまうというか」
  

「セロリ」という曲について。
男女間の相容れないところがあるのかな、という思い。自分自身はセロリを食べ
られるが、身の回りには食べられない人が多かった。皆が嫌いと言っているあの
セロリを君は好きなのか? と非常に引っかかる野菜。
「引っかかるって…」と困り顔で苦笑する山崎。


「苦悩のマタニティー」という曲について。
まだライブハウスで歌っていた頃に、もう作って歌っていた。女性のお客さんは
一気に引いていた。最初の下りでもうスウ〜ッって引いていくのが目に見えた。
と笑う。
「ブルース」というものを、憂鬱であったりブルースであったり、という感覚は
今の日本で生きている若い世代ではどういう局面であるのかな、というのを考え
ていた。若かったら若いなりの憂鬱を持っている。そういうのを取り上げること
によって、ブルースが出てくるんじゃないかと思った。



定型質問。
好きな言葉。
 「前は好きな言葉というか、好きなあれは「行き当たりばったり」と言った事
  があるんですけど」
嫌いな言葉はあります?。条件反射的に。この言葉、嫌いだなって。
 「嫌いな言葉…。「悪」。ハハハハハ(笑)」
女性から言われて嬉しい言葉。
 「オオッ…。「結構面白い」(笑)。いや、あの、こういう仕事というか、今まで
  持たれているイメージが、気難しい、というイメージを結構その…」
ああ、そうなんですか。
 「今日で多分、それは払拭出来たと思いますけど」
(笑)。
 「何かしら、誤解が解けたときは嬉しい」
(笑)。死ぬ前に愛する人に残す伝言は?
 「そうですね。「ありがとう」ですかね。…と、死ぬ前だったら「ごめんね」
  ですかね」
あまり理由は聞かない事にします。
 「ハハハハハ」
正直に答えてくれて、どうもありがとう。



曲のアイデアが浮かんだら一気に書く方ですか、それとも、ゆっくりゆっくり仕
上げる方ですか? 先ほどのお話を聞くと、大分時間をかけながら、机に向かっ
てじっくり書き上げるタイプなのかなって思って、お話聞いていたんですけれど
も……

 「そうですね……。でも、結構入り口がまとまれば、あとは光の見える方向へ
  掘っていくだけなので。そこをどう、どこを掘るかというところが…」
ああ、分かります。
 「大変で、それが…そこで何か迷ってますね」
ええ。
 「「ここじゃないだろう」とか「ここかな?」とか」
一生懸命掘り当てていった先、やっぱり違ったとか…
 「それもありますね。早々に埋めますけどね」
ハハハ(笑)。
 「(笑)。「こりゃいかん!」っていう」
要するに詞を書きながら、自分自身を探っていくという作業なんですか?
 「そうですね。でもそれは、必要なんだろうなと思います。それが、若い時は
  とても苦しかったですし、孤独だったですからね。結構、ハートがやられて
  ましたけど、詞を書くのって。それが単に埋める作業になってくると、一層
  なんか嫌になってくるんで。だから喜んで苦しむようにしてるというか、勿
  論、作るっていうものに伴う苦しみだと捉えてますけど」
「腑に落ちるまでやるぞ」という感じですか?
 「うん…、何かこう、…そうなんですよね。そう、腑に落ちるまで…やりたい
  ですよね」
  

「最後の海」という曲について。
山口の瀬戸内海の近くで多感な頃を過ごした。山があって線路があって、その向
こうは海、その頃を思い出して書いた。その地元感というか、田舎ならではの殺
風景さというのを歌の中に表したかった。
 「やっぱり、歌って一つの風景だとしたら、情報過多というか、歌詞というの
  はその風景を邪魔する事も往々にしてあるけど、出来るだけ静かな絵を描き
  たい時ってどうしよう、っていうのをやった時に、これ以上、それこそオー
  バープロデュースじゃないけど、塗ると風景だったり、一番その聴かせたい、
  見せたいものというのが、分からなくなるんじゃないかと思いまして」
面白いですね。例えばここにピアノの音を増やしたら、ここにストリングスを入
れたら景色が変わるかも知れないから、それは入れない、ってジャッジするのも
山崎さん、っていうことですよね。足したり引いたりするのも自分のジャッジで、
作っているということでしょうね。

 「まずは端的に… 根っこみたいな部分というか、核みたいなものを…見える
 ようにしたいというか。塊みたいな。作品の持つ"塊"ってあるような気がするん
 ですよ。そこをこう…鮮度のいいまま、っていうんですかね。お届け出来たら、
 いいなと思うんですけど」
分かりました。
 
 

ワークショップ。
ブルースをフォーマットとしたある1曲を作ってみる。
ブルースの基本的な構成は12小節の形式でつづられている。
構成でいうと、A、A、B。4小節の同じ歌詞を2回繰り返して、最後に4小節
で締めの歌詞を歌う。これでワンコーラス。

最初のA、にあたる4小節を佐野と山崎が提案。締めのBにあたる4小節を聴講
している学生たちに即興で作ってもらう。


1つ目。
 (A) 今日も外はとてもいい天気

これに対し、学生から発表され山崎が歌ったのは以下の2つ。

  (B-1) でも僕の心は荒れた天気だ

  (B-2) 洗濯物 山積み ちょうど良い


2つ目。
 (A) あたいの彼氏はちょっとだけいかれてる

これに対する学生が作り、採用された歌詞は、

 (B) やめときなさい扱えるのは私だけよ


3つ目。
 (A) 君がいなけりゃ そうさつまらない

 (B) でも僕のカレーはたぶん 変わらずおいしいけどね


4つ目。
 (A) ヘイ ストップ! ママ 勝手に部屋に入らないで

 (B-1) ドント ストップ ミュージック まだ聞き足りないの

 (B-2) あの男のこと 黙ってあげてるでしょ


ブルースのフォーマットというのはホントに色々と応用出来ますね。
 「そうですね。まあ、短いんで、その……説明的なことをやると、情報が入り
  にくいですよね。なので、俳句とか、やっぱりこの、少ない情報で気持ちの
  ストロークをやるのには、凄いいい教材だと思いますね」
そうですね。ABこれリピートですからほぼ同じラインがあって、そして締めの
言葉として1行ある。実質的には2行で何か世界観を表してみようという、こう
いうフォーマットでしょう?

 「うん」
すごくミニマムだけど、表現の可能性はあるって感じだよね。
 「そうですね。あとはさっき言った、バットっていう逆接とかで、例えば
  『ヘイ ストップ! ママ 勝手に部屋に入らないで』で、勝手に部屋掃除
  しないで、とか言っといて、次が『アイラブユー ママ』って言って、でも
  部屋には入らないで、って言っちゃってもいいような」
山崎さんのアイデアで、締めの言葉を作って欲しいんだけれど。
 「今の感じでいきましょうか」
 
で、最後山崎まさよしの作詞で歌われたのが以下のもの。


 ヘイ ストップ! ママ 勝手に部屋に入らないで
 ヘイ ストップ! ママ 勝手に部屋に入らないで
 アイ ラブ ユー ママ 部屋に入らないで




学生からの質問。
学生「プロとアマチュアの違いは何だと思いますか」
これ、いい質問だと思う。プロフェッショナルとアマチュア。違いは何か?
 「僕、最近思うのは、プロって手の内を見せられる人がプロのような気がして
  いるんですね。それっていうのは、アマチュアであると見せようも無いよう
  な。それに…いけるような気がするんですけど、僕も未だに考えるんです。
  ただお金取ってるとか取ってないとかじゃなくて。要は、簡単にいうと、プ
  ロの人って、……結構、練習風景とか、公開スパーリングでもいいんですけ
  ど、そういうのを見せたりするじゃないですか。変な話、秘密にしている人
  もいるかも知れないけど。そこさえも、プロ意識を持ってやっているという
  か。覚悟なんだと思うんですね。変な話……あの、言ってみたら。そこが、
  なかなかこの先、上手い言葉ではあれですけど、手の内を見せるというのも
  ある種、覚悟が必要だったりするじゃないですか。なんかそういうことが、
  プロとそれとの意識の違いなんじゃないかなと思ったりするんですけどね」



講義終了後。
ホントにソングライターというのは、世の中のことを感じ、そして自分自身を見
つめ、そして言葉と向かい合いながら、本当に苦悩しながら、悪戦苦闘しながら、
一曲を紡ぎ出している。そういったことが往々にしてありますね。これからも、
山崎さんは素晴らしい曲を沢山、書いていくと思いますけれども、その一曲一曲
に、今日聞いたような色々な思いが込められているんだな、ということを感じな
がら、また聴いてみると聴きかたが違ってくるかも知れません。
今日はどうも、ありがとう。




次回のゲストは、なかにし礼。大ベテランが登場。期待出来そうです。




佐野元春のザ・ソングライターズ(第4シーズン) 
NHK・Eテレ 毎週金曜 23:00〜23:29(再放送は次週木曜 0:30〜0:59 )
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← ザ・ソングライターズ シーズン4 Vol.5・Vol.6(ゲスト 星野源) へ
ザ・ソングライターズ シーズン4 Vol.9・Vol.10(ゲスト なかにし礼) へ→



テーマ:NHK - ジャンル:テレビ・ラジオ

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