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佐野元春のザ・ソングライターズ サードシーズン Vol.7・Vol.8

'11/6/4,11 放映 NHK教育

佐野元春のザ・ソングライターズ  ゲストトータス松本(Vol.7・Vol.8)

「ホピュラー音楽のソングライターこそ、現代の詩人」
「ポップソングは時代の表現であり、時代を超えたポエトリー」

そんな佐野元春の言葉で始まる「ザ・ソングライターズ」。
3rdシーズン四人目のゲストはトータス松本。
ウルフルズといえば、元気の出る歌、ヘコタレヘんでぇ!と前向きになれる歌を
歌っているバンド、というイメージが強くあります。
「ええねん」を落ち込んでる時に聞いて号泣したこともありましたねえ…(懐笑)。

では、抜粋の書き起こし。




リーディングは「暴れだす」。


トータスは曲を書く時に、これはよく聞かれる質問だと思うんだけれども、曲が先
ですか、それとも詩が先に出来るんですか?

 「だいたい同時で…出てくるんですね」
それはフックのところ?それともバースのところ?それとも全体がいっぺんに出て
くるような…

 「えっとね、多いのは、フックのところがまず出てくるというパターンが多いで
 すね。それとかバースの一行目とか。そのことが最初は自分でも意味がよく分か
 らない、という状態でポーン、と浮かぶとか。『暴れだす』にしても一行目だけ
 最初にパーンと出て来て、メロディもコードも何となく付いてるんですね。
あー(感心)。ということは、楽器を持って作るんですか、それとも何も楽器を持
たずして…

 「ギリギリまで持たないです。最後の最後まで楽器は触らないでいます」
 

『トコトンで行こう』という曲について。
この曲も僕好きなんですけど、自分の世代はクレージーキャッツを思い出したんで
す。いわゆる植木等のスーダラ節のような言葉の運び方、ですよね。クレージーキ
ャッツよく聞いたんですか?

 「クレージーキャッツはメジャーデビューしてからは凄く良く聞いてます。大好
 きで、ロックバンドの形態をやってるウルフルズですけど、もしかしたらメジャ
 ーデビューして僕らが認知されるまでの間に、一番影響受けたアーティストかも
 知れない」
そうですか。それは詩の部分とか、彼らの何ていうか…アティチュードというか、
ユーモアのセンスだとか、何かそういうことですか?

 「とにかくあの、明るさですよね。ええ。明るさと…前向きさと言うか。あれは
 もの凄い元気が出るっていうかねぇ。なんか変な、根拠は無いんですけど、もし
 かしたらコッチは僕はいけるかもわからへん、とちょっと思たんです。一番ね、
 『トコトンで行こう』を書いた時に参考にしたのは、『…金のない奴は俺んとこ
 へ来い 俺も無いけど心配するな 見ろよ 青い空白い雲 そのうちなんとかな
 るだろう…』って。何も言ってないんですけれど、なんか元気が出るっていうか。
 そういうことを硬派な音楽に乗っけて、ガーッと歌うと、これは新しいことが生
 まれるかもって」
 
  
『ランデブーチョ』という曲について。世の中がダイエットブームで、スタッフに
もダイエットしている子がいて、そんなにダイエットが大事か、と歌いたかったと
トータス松本。
単なるギャグやお笑いではなく、風刺を効かせる。ということですよね。こういう
コミックソングを作る時に、何か気を遣っていることってありますか?

 「ひとつは、おかしな歌詞が乗っかること前提で、インストゥルメンタルはちゃ
 んとカッコ良く作る、っていうか。インストゥルメンタルだけで聞いたら、どん
 な歌詞が乗っかってくるのかな、っていうのが分からないぐらいカッコいいもの
 を作って、そこにハチャメチャなものを乗っけて…で、もうひとつは、聞いた人
 が暗い気持ちにならないものを、っていうか…何か説教臭いものにならないよう
 には、やってます」
なるほど。どうもありがとう。
 

『ガッツだぜ!!』について。
 「もう時効だからいいと思うんですけど。『ガッツだぜ』は元々は「KC&ザ・サ
 ンシャイン・バンド」っていう70年代のディスコ・バンドがあって、それがまあ、
 みんな聞いたことあると思うんですけど『That's the way』という曲がありまし
 て、これをたまたま、夜中煮詰まって一人で聞いてると、なんか『ガッツだぜ』
 になってたんですよね(笑)」
That's the way とガッツだぜ。韻を踏んでますね(笑)
 「まあ面白いかもしれへんな、って思ってカセットに録ってディレクターとかに
 聞かせたら、皆ノリノリで、これは面白い!って言ったんです。これは早く一曲
 の歌にしろ!って言われて。わりと安易ですけどじゃあディスコでいいんじゃな
 いかと」
 「勝負曲って言われてたんですよ。ウルフルズが世の中にちょっとずつ認知され
 始めていた時に、次の曲は勝負曲だから頑張って書け、と言われてたのに、まあ
 『ガッツだぜ!』なんですよ(笑)。だから僕は本当にね、スタッフの皆さん大丈夫
 ですかと。僕はこれで勝負をかけていいんでしょうか、っていう風な気分でした」
みごとに成功でしたね。
 「見事に成功(笑)。ウハハ」


定型質問。
好きな言葉
 「おいしい」
嫌いな言葉
 「しんどい」
うんざりすること
 「猫を飼っているんですけど、猫が粗相をした時が一番ウンザリしますね」
一番嬉しいことは?
 「やっぱり、褒められることですね」
好きな映画について。一時期、黒澤明の映画にハマったそうですけど、黒澤作品で
一番好きな映画はなんですか?

 「これは難しいなぁ。どれか一つあげろって言われたら…「椿三十郎」ですかね」
これはストーリーが好きなんですか、それとも展開していく役者の演技が好きなん
ですか?

 「やっぱり三船敏郎さんの、あの熱のこもった演技というか、あれは最高なんで
 すけどねー」
インスパイアされてるそうですけど、それは後で伺います。
絶対にやりたくない職業は?

 「プロボクサーですね。逆にすごい尊敬してるんです。自分には絶対出来ないと
 思いますね」
人から言われてカチンと来る言葉
 「お疲れのところ申し訳有りません、って言われるのイヤですね。疲れてるか、
 疲れてないか分からへんやろ!みたいなね(笑)」
女性から言われて嬉しい言葉
 「…は、やっぱりねー、…あっ、愛してますって言われるのがスキ。ワハハ(笑)」
それは嬉しいでしょうね。死ぬ前に愛する人に残す伝言
 「それは普通に今までありがとう、なんでしょうけど…先に死んでご免ね、って
 言うかも知れないですね」
それは深いですね。分かりました、どうもありがとう。


好きな映画で黒澤明の『椿三十郎』を挙げたが、『サムライソウル』という曲では
三船敏郎を歌った、と言う。スランプの時に黒澤映画を何本か観て凄い熱い気持ち
になった。曲作るぞ!ではなく、よっしゃ役者になろう!と。その気持ちがなんと
か収まった頃に『サムライソウル』の言葉と曲が浮かんで来たそうだ。
この曲の詩は、最初の数行を頭の文字だけ見ると、「みふねおしろう」になってい
るとのこと。

 見たまんまの いかにもテキトーな
 ふざけた男と思ってたんやろ 
 熱しやすく 落ち込みやすい
 おれを見つめておまえは笑う
 心配すんな
 ロマンチックな男やからね
 後ろに引きずるものはあれど
 想いは常に前にあるぜ
 ・・・・(後略)


 「作詩みたいなものに行き詰まったりする時に、頭抱えてアー、何だこれーと、
 なんと俺は才能ないんだ、と落ち込んだりする、しそうになる時あるんですけど、
 でもやっぱり切り替えて、単なる詩じゃないかこんなもん、って。何だってええ
 ねん、言葉が乗っかってたらなんだって歌になるんや、ぐらいにパーン、と開き
 直った時にはいっつも、アイウエオ作文にしてみたりとか、なにかするんです。
遊びをそこに入れる?
 「ええ。例えば佐野さんからインスパイアされたら、「サノモトハル」って書く
 かも知れない。そっから何か、自分の想像もしなかった言葉が並びだすんですね。
 それはじゃあ、まったく言いたかったことじゃないのか、って言うと、そんなこ
 と無い。ちゃんと頭は言いたいことは探してるんですね。だから思いがけない、
 新鮮な自分に出会うことがある」
面白いですね。クリエイターとして、スランプの打開法の一つとしていいですね。
遊ぶってことですね。

 「そうです」
 
『ええねん』という曲について。黒人霊歌のAmen(エイメン)を車の中で歌ってい
た時に、いつのまにかエイメンがええねん、になっていた、とのこと。


トータス松本の詩には動詞を曲のフックに使っていることが多い、との佐野の指摘
に、トータス松本は今言われて初めて気が付いた、と言う。トータスさんの歌詞は
ストレートで分かり易くて、とよく言われるが、分かり易く書こうと意識したこと
は無い。動詞は分かり易いからなんだと今、分かった。と語る。


ワークショップ。
いま、心の底から叫びたい言葉を学生にワンフレーズで書いてもらう。
そこからシャウトして音楽化できそうなものをセレクトする。

「分かりたい、分かられたい」
「わかんナーイ、ho!」
「ギブミー いい男」
「足りてんの? Satisfaction」

などなどと、シャウトしてみる。
単なる思いつきの言葉ではなく、心の底から叫びたい言葉だからこそ、メロディー
が付きやすい。付いた時にエネルギーが生まれる。
文字で書いてあるだけじゃなくて、そこにトータスの声とかリズムとかメロディー
が付くことによって、なにか皆の共感を呼ぶと言うか、そこにあるだけじゃなくて
そこに立ち上がって肉体化して、そして多くの人たちに共感の伝達として伝わって
いく感じ。これってソウルだよね。

 「ソウルです。これソウルですよ、ほんと。これがソウルの原点みたいな感じ、
 しますよね」
 
 

学生からの質問中でのトータス松本の発言

 「「モノを作るということは、自分を知るということ」と、ネタ帳の1ページ目
 にいつも書いている」

シンガーソングライターとしてメジャーデビューが目標、という学生に
 「メジャーデビューを目指してしまうと、デビュー出来たときにわかんなくなる。
 ホントはそこから始まるのに。今やってることはウォーミングアップ、みたいに
 考えとかないとね。メジャーデビュー出来たら「よっしゃあ、走るぞぉ!」って
 ならなアカンのに、自分の中ではデビューまでが全速力で走った気分になって、
 メジャーデビューで(ゴールの)テープ切って、「あー、やったぁー!」みたいに
 なったんですね。「そっからがホンマのスタートやろ!」って気付いたのは2、
 3ヶ月後になって。…だからメジャーデビューみたいなことは、あんまり価値が
 無い、ぐらいに思っといた方がいいかも。それよりも大事なことは、自分が歌を
 作って歌いたい気持ちの方なんで」
 

ソロのライブで「ガッツだぜ!!」を歌った理由に付いて
 「ソロでやるのに後ろめたさが無いと言えば嘘になる、って言うか。ウルフルズ
 の楽曲をどう扱ったらええか、考えようとして悩もうとしたけど、一旦ちょっと
 逃げて置いといたところがあって。大きな課題やけど、ちょっとどかしといたの。
  …自分が一所懸命作って来て、人に認められた思い出の曲、大事な大事な自分
 の分身みたいなものを、そのまま放ったらかすって、そんなにかわいそうなこと
 は無いってどうしても思うんですよね。好きなんですよやっぱり。
 だから歌いたい、って思うんやけど、歌った場合ウルフルズのコアファンからは
 「ヤァー(非難)」って言われるやろう。って言うのはあるけど、そこを気にして
 たら何も出来ない。それよりも、その人たちも大事やけどその向こうにいる、こ
 れからトータス松本の曲を好きになってくれる人たちに、もっともっと、俺の音
 楽はこうだぁー!ってやっていかへんかったら、歌う意味が無いと思ったんです
 よ。ウン。
 後ね、歌って歌わへんかったら、ドンドン懐かしのメロディーになっていくんで
 すよ。歌っていくから、その歌が生きて存在し続ける。もし五年寝かせれば、五
 年後に歌うと「懐かしい歌ー」になるんです、たぶん。それはイヤやった。生か
 し続けたかった。好きやから」
 





次回5人目のゲストはキリンジ。そして最後6人目は七尾旅人です。


「佐野元春のザ・ソングライターズ 3rdシーズン」
NHK教育 毎週土曜 夜11:00-11:30 (再放送は翌週の土曜 昼11:00-11:30)



← 3rdシーズン Vol.5・Vol.6 ゲスト:曽我部恵一 へ
  3rdシーズン Vol.9・Vol.10 ゲスト:キリンジ へ →




テーマ:番組紹介 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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