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佐野元春のザ・ソングライターズ 2ndシーズン Vol.9・Vol.10

'10/8/28,9/4 放映 NHK教育

佐野元春のザ・ソングライターズ セカンドシーズン
ゲスト:宇多丸、Mummy-D(Vol.9・Vol.10)

「ソングライター=現代の詩人」
「ポップソングは時代の表現であり、時代を超えたポエトリー」
「テーマは歌詞。音楽における言葉が一体どのように生み出され、多くの人に届い
ていくのか。学生達と探求していきます」

そんな佐野元春の言葉で始まる「ザ・ソングライターズ セカンドシーズン」。
四人目のゲストは「RHYMESTER」の宇多丸、Mummy-D。初めての複数ゲスト。

全く知らないアーティスト…。ラップ聞かないもので…
宇多丸のネットラジオを偶然何度か聞いたことはあるけど、こういうことしてる人
とは知らなかった(笑)。

でも、今回も楽しめて興味深い回でした。

いつものように抜粋ですが書き起こし。



リーディングは「ラストヴァース」。合成にて元春A、元春Bの二人が朗読。


これだけ、二人がゴキゲンなラップ詩を沢山書いてくるには、それなりの創作上の
メソッドがあるんじゃないかな、と見ているんですけど、宇多丸はラップ詩を書く
上での、メソッドめいたものはありますか?

 宇「これは僕個人のメソッドというかルールということですが、やっぱり口に出
  して気持ちいいもの、というか、口に出していい言葉の連なりであるべきこと、
  それがグルーブを生む。と、日本語で耳で聞いて理解出来る内容であること。
  それと、内容が僕が歌ってウソが無いこと」
  
ビートを聞きながらね、詩を書くリリックを書く。という人は多いと思うんですけ
ど、Mummy-Dはビートを聞かないでライティングと聞きました。どんな風にして
やるのですか?

 M「ビートありきで、そのグルーブに合わせて歌詞を書いていくので勿論聞くん
  ですけど、しばらく聞き込んだら頭の中に焼き付くんですよ。で、みんな結構
  スタジオで爆音を鳴らしながら、そのグルーブに自分を乗っけて歌詞を書いて
  いったりするんだけど、俺は誰かと同時にスタジオ入ったりとか、それが凄い
  嫌で。ずうーっと鳴ってて欲しくないんですよ。あともう一つあって、音楽の
  グルーブから生まれるものだけで歌詞を書きたくないっていうか、一度、その
  グルーブは置いといて、もうちょっと論理的思考のところに行きたい。別の部
  屋に行って。で、ここでこういうことを言っとかないと最後の意味分かんない
  よな、とか、そういう…頭の部分っていうか、論理的なところに一回行きたい
  んです。それで作った上で合ってるかどうかは、またこっちのフィジカルな部
  屋に戻って来てやりたいんだけど、その時はエンジニアの人に「ちょっとビー
  ト出してみて」って、乗せてみて答え合わせをする時もあるし、自分の頭の中
  でやっちゃう時もあるし」


定型質問。
好きな言葉
 宇「一理ある。どんなものにも一理あるのだから。皆言えるようになれば、もう
  ちょっと平和なのにな、って」
そのワードで何かリリックを…
 宇「今言うべきじゃなかったかも(笑)」
 M「俺も同じこと考えてた」
 宇「まじでぇ~(笑)」
 M「俺が考えてたのは「理由がある」。例えば、大人になったら若い子が何であ
  んな言葉遣いするわけ?とか思うけど、そこにはちゃんと理由があって、一概
  に上からバカにするのは出来ないな、って」
 宇「同じじゃん。カットしてもらおうか(笑)」
嫌いな言葉
 宇「キライっていうより何でそんなこと言うのっていうのは、私バカだから的な
  発言。それでシャットアウトしてしまってる」
 M「エッチ。セックスのことをエッチっていう男。大事なこと、本質的なことを
  隠してしまうような気がする」
他になりたかった職業、あります?
 宇「映画の予告編作る人。面白くない映画でも編集によって面白く魅せちゃうと
  か。ヒップホップに惹かれる理由でもあるんだけど、元々あるものを編集とか
  文脈を変えることによって別の、さらにいい価値を付け加えてしまう。それっ
  て真のクリエイティブなことじゃないかなって思う」
 M「役者。特に大河ドラマ。歴史好きなんで主役じゃなくても」
 宇「それってオファー待ち?」
女性から言われて嬉しい言葉
 宇「目は優しいのね。普段この感じ(サングラス)でやってるので」
 M「色っぽいですね」
死ぬ前に愛する人に残す伝言
 M「真面目に言ったらやっぱり、ありがとうと、キミに会えてよかった、お前が
  一番だった、ってことだけど、じゃ後ほど、ぐらいは付けときたいですね」
 宇「未発表音源には未発表音源なりの理由があるのだから、勝手に出したりしな
  いように」
 M「確かに(笑)」
(笑)。
 宇「あれ本当にヒドいと思うんですよね。ボツってるのには理由があるのですか
  ら」
(笑)。何事にも理由がある(笑)。どうも有り難う。


ラップの持つ情報量は、例えば3分のロックよりも何倍も多いですよね。そのこと
を捉えて、以前ゲストに来てくれたアジアンカンフーの後藤さんは「現実を描く点
においてはロックはラップに負けてしまう」こう言ったんですね。
実際、言葉の数から言ったら3分間のロックンロールよりかなり多い、そこに込め
られてる情報量は多い。ヒップホップのほうが断然有利だぜ、そういう風な思いは
ない?

 宇「あの、ただ情報量が多い故に、表現し辛い情緒というか…もあるし、言葉が
  少ないほうが表現出来るものもある訳だから、一長一短というか、そこは」
 M「いい意味でも悪い意味でも、説明出来ちゃうんですよラップは。いっぱい言
  葉が入るから。結局それってイメージを限定しちゃうだけの時があるんですよ。
  膨らます余地が無いっていうか、要するに俺らのやってることって下手すりゃ
  行間を読ませる、その行間を書いちゃってるだけみたいな野暮なことにもなり
  かねない…」
 宇「人間なんて何とか、ってみんな言っちゃってる感じですね。人間なんて・・
  ラララじゃなくて、人間なんて何とか、人間なんて何とかっていっぱい並べる
  感じですね。一杯並べる面白さもあるかも知れないけど、人間なんてラララ、
  の広がりは無い、ってことですね」
  


ワークショップ。

一行目はRHYMESTERの詩から。その後の二、三、四行目を学生が提案、いくつかの
候補からゲスト2人がセレクトする。
ヴァース1=四行、ヴァース2=四行、そしてコーラス=四行、の構成で作成。

出来上がった詩は…

ヴァース1
「キミの知らないオレの歴史」から続けて…

 キミの知らないオレの歴史
 オレの名前は ユウトミネギシ
 隅のトイレで ひとり昼飯
 でも弁当の中身はビフテキ


製作中の発言
 宇「意外と母音の数を揃えるのがライミングだと思ってる初心者が多いんだけど、
  響きだから。口に出した時にちゃんと同じ響きに聞こえるかどうか」

ヴァース2
「もし 届くなら届けよう」から続きを構想。

 もし 届くなら届けよう
 まずは扉の外 出よう
 目指すは限界 オゾン層
 見せますオレの ど根性


そしてサビの4行
学生の提案を一部採用しながらMummy-Dが制作。
 M「整いました」
 
 Y to the U to the T to the O
 共に歩こう 共に歌おう
 忘れないよう もう一度 言うと
 オレの名前は ミネギシ ユウト

 
RHYMESTER三人目のメンバー、DJ JIN のプレイでラップに乗せて歌う二人。
さらに、歌詞を作った学生たちを壇上にあげ、もう一度皆で歌う。



学生からの質問。
学生「ラップというのは新しいステージを作ること、と仰ってましたが、なぜ一人
ではなくて、RHYMESTERとしてラップの世界を創り出すのですか?」
 M「いい質問来ちゃったあ」
 宇「いい質問来たけど、いい回答あるかな」
 M「ある。ある。俺はある」
 宇「あるの?」
 M「あのね、すっごい簡単で、一人じゃダメなんだよね、お互い。一人前じゃな
  いって言うか。あの、関係で言うと宇多丸がギターで俺がベースみたいな感じ
  なんだよね。だからそれぞれの、一曲の中でソロパートはあるけれど、やっぱ
  サビとかでユニゾンになった時の、お互いの声が持ってる…培養成分というか
  レンジがちょっと違うので、補完し合ってるんですよ。うん。でキャラクター
  も補完し合ってるし。二人で喧嘩になったら終いだけどDJ JIN がいるから。だ
  から上手くいってるのかな。三人集まるといいんだって。(笑)」
 宇「あとアイデアもそうだよね。さっき言ったけど自分の中に元々あるものだけ
  で出すと、最初から自分が考えてた通りのものしか出ないんだけど、なんかこ
  う、モノを作ってくって、さっきのこの作業もそうだけど何か、ひとマジック
  起こさないといけない訳で、例えば僕がそんないいアイデアのつもりで言った
  訳じゃないことにMummy-D が、「いや、それはここが面白い」と反応する
  時もあるし、その逆もしかりで。そういう時にこそ、本当にいいものが出来る。
  そういうバランスもあると思います」
  
  

ワークショップが楽しかったですね。韻律を踏まえてどんどん提案する聴講生たち
も上手かった。何より2行目で自分の名前を入れ込んで詩を作ってしまった学生の
発想と言うか、勇気に拍手(笑)。


次回、いよいよ最後のゲストは山口一郎(サカナクション)です。


「佐野元春のザ・ソングライターズ 2ndシーズン」全12回予定
NHK教育 毎週土曜 夜11:45-0:15 (再放送は次週の土曜 昼10:30-11:00)



←Vol.7・Vol.8 ゲスト:岸田繁 へVol.11・Vol.12 ゲスト:山口一郎 へ→




テーマ:NHK教育 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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