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佐野元春のザ・ソングライターズ 2ndシーズン Vol.7・Vol.8

'10/8/14,21 放映 NHK教育

佐野元春のザ・ソングライターズ  ゲスト岸田繁(Vol.7・Vol.8)

「ソングライター=現代の詩人」
「ポップソングは時代の表現であり、時代を超えたポエトリー」
「テーマは歌詞。音楽における言葉が一体どのように生み出され、多くの人に届い
ていくのか。学生達と探求していきます」

そんな佐野元春の言葉で始まる「ザ・ソングライターズ セカンドシーズン」。
四人目のゲストは「くるり」の岸田繁。

菅野美穂出演の大鵬薬品チオビタドリンクのCMで流れている曲を耳にしたことの
ある人も多いと思います。
ちなみに、海辺で無邪気に遊んでいる「夏・海」篇の曲は「魔法のじゅうたん」。
ホームを走り列車に飛び乗る「車窓」篇は「シャツを洗えば」くるりとユーミン。
農作業してすいか食べたり、物干し竿買ってきたり、マフラー姿でダッシュしたり、
の各CMで共通して使われていたのは「Jubilee」という曲。

京都出身と聞いて納得の喋りテンポ。雄弁ではないけれど誠実に思いを伝えようと
する好感の持てる姿でした。

では、抜粋で書き起こしです。



リーディングは「魂のゆくえ」
どうですか。こうして詩だけ他人に読まれるというのはどういう気持ちですか。
 「いやあ、率直に今思ったのは佐野さんカッコええなぁ、って・・・」
(笑)。いや、僕のことじゃなくて詩のこと…
 「すいません(ペコリ)。そうですね、あの…やっぱり読み手の方の感覚になる…
  と思ったんです。僕が多分読んでも全然違うことになるし、受講生の皆さんの
  誰かが読んでもそれはそれで違うものになるでしょう」
そうだろうね。
 「多分、あんまり難しい言葉は使っていないと思うから、余計そうなのかな…」
そうですね。くるりの詩は平易な日常の言葉がよく使われていて、それだけに人々
の心に入っていく時に、おそらくその人の経験によって意味というものは変容して
くるのかな、と。ただとても、間口の広い詩だな、そういう感想を持ちました。

 「(ペコリ)」

 
「GOOD MORNING」という曲について。
当時の彼女と深夜バスで京都から東京に着いて、早朝の某赤いハンバーガー店の2
階からの情景を詩にしたとの事。

 
「Jubilee(ジュビリー)」という曲について。
メロディが先に出て来てしまって作詩に苦労した。アレンジもハッキリイメージ出
来たが歌詞は何回もチャレンジしてもだめだった。海外でレコーディングしてたが、
ドイツ人のマネージメントしてるおっちゃんに相談したら、「こんなに素敵なメロ
ディー、素敵な情景、アレンジがあるんだから、それを思い浮かべてそれを書けば
良い」とアドバイスをもらった。目からウロコで5分で書けた。と語る岸田。

…おそらく、良いメロディにはそこに適切な言葉がもう含まれているんじゃないか。
僕ら作詞作曲家は、メロディに何か言葉をくっつけるのでは無く、そのメロディに
含まれている適切な言葉を引き出してあげる。それが仕事ではないかな、と思った
ことがありますね。

 「うん(コックリうなづく)…かも知れないですね」 


定型質問。
好きな言葉は
 「あーおいしぃ。自分が言っても他人が言ってても幸せな気分になります」
嫌いな言葉
 「・・・嫌いな言葉は言えないです」
うんざりすること
 「ゴミの日を守らない人」
…いますねえ。一番嬉しいことは何ですか?
 「理由は何でもいいんですけど、笑顔になるような瞬間。自分やったり、誰でも
  いいんですけど…まあ、誰かが笑う後ろには泣いてる人もいるのかも知れない
  ですけど、なんかその場の空気がいい瞬間が好きです」
好きな映画。映画はよく観ます?
 「たまに。近年のものやったら『There Will Be Blood』(邦題『ゼア・ウィル・
  ビー・ブラッド』)。変な映画やったけど好きでした」
他になりたかった職業
 「よく聞かれるんですけども…無かっ…て。これから出てくるんじゃないかなぁ、
  とも思いますねえ」
最初っからミュージシャンになりたかった?
 「働きたくなかった…」
おぅ(笑)。女性から言われて嬉しい言葉
 「そりゃ、好き、って言われたら嬉しい…」
誰でも嬉しいですよね
 「まあ、……かくあるべきタイミングで言われたいですよね」
言われたことありますか?
 「すっごい少ないですけど、ありますねぇ。2回ぐらい…」
死ぬ前に愛する人に残す伝言
 「ありがとうと、…好き、じゃないですかねえ」
どうも有り難うございます。


岸田さんは鉄道ファンとして知られています。「赤い電車」という曲がありますね。
 「コマーシャルの歌を作って下さいという、ご依頼が来たんで…まあ、得意分野
  やからすぐ書けましたけれど…」

岸田さんの曲を聴いていると、乗り物が多く出てくるな、と率直に思うんですけれ
ど、電車とかバスの中で詞を書くということはよくありますか

 「よくあります」
やはり移動する視点とか移動する風景とかは刺激になるんでしょうか?
 「うーん、なんかねえ、例えば新幹線でツアーとか移動するじゃないですかぁ。
  窓側に座ると、すごい行ってみたいとこがあるんですよね。静岡県とか茶畑だ
  けしかないとことかあるじゃないですか。あすこに飛び込んでいきたいですね」
(笑)。
 「車窓でしか見えへん風景ってあるじゃないですか。僕がよくする妄想で、僕が
  大入道になって山をこう、飛んで(飛び越えるようなポーズで)見たいとか、いつ
  も考えながら景色を見てて新幹線に乗って」
 「タクシーとかやったら無いんですよね。何でやろな、と思ったら多分、他の人
  も乗ってるからや、と思うんですよね。関係ない人が集まってる所って、電車
  でもバスでも知り合いじゃない人ばっかりで。そういう場所ってあんまり普段
  の生活ん中で無いんですよ」
確かに無いですね。タクシーに乗ってるとそれは個人の行動に過ぎないですけれど、
バスや電車に乗ると必ず駅やターミナルがあって、見知らぬ人との交差があります
から、そこに何かドラマがあったりストーリーがあったりしますものね。

 「そうですね。もちろんドラマが無い日もあるんですけど…ちょっとした出来事
  が起こったりすることあるじゃないですか。おばあさん席譲ったりとか、何か
  小競り合いあったりとか…何かが凄い臭かったりとか…そういう何かワイルド
  な状況、っていうんか、人間のいる所でのワイルドな状況、それが凄い好きで、
  そこからインスピレーションが湧くっていうのは、あります」
ありがとう。


社会的な出来事に触発されて曲を書くことはあるのかと尋ねる佐野。
ぼんやりとはあると思う、と岸田。ポップソングは断言した方がいいと思っている。
例えば普天間基地について、断言して誰もが納得させることを言うのは政治家でも
いないしソングライターでも中々いないと思う。でも何かの角度から自由な発想を
する事は出来るし、何かの為になるのならちょっとやってみてもいいかな、との事。
着地点がぼんやりすることはやらないようにしたいと。


新アルバムの一曲「さよならアメリカ」の歌詞は「ろくでなしアメリカの 手のひ
らで泳ぎ疲れたよ~」と始まる。この曲について佐野が尋ねる。
コード進行、メロディが出来た時、このフレーズがが自然に口から出てしまった、
と答える岸田。別の詩も用意したがメンバーが絶対こっちがいいと言ったそうだ。

メロディが最初にあって、じゃあ、って"ろくでなしアメリカ”がスッと出てくる、
よっぽど普段からアメリカに対する痛烈な皮肉があったんじゃないか、と推測する
んですけれど…

 「あるかも知れへん、ただサウンドはすっごいアメリカの音楽に影響受けまくっ
  とるやないかと、自分では思うんですけれど」
(笑)。
 「ミュージシャンは洋楽信仰が強い、僕も佐野さんも影響受けてると思うんです
  けれど、でも個人的には日本人の音楽を聴きたいと思うんです。日本人が日本
  語の言葉で分かり易く歌ってくれる音楽を聴きたいな、って僕は思っていて。
  で…多分「たちあがれ日本」の人たちより立ち上がれ日本、って僕思ってる…
  ちょっと危険発言なんですけど。変な、政治的な意味じゃなくて」
わかりますよ。
 「自分の親とかおばあさんとかに聞いた、あるいはその世代の人たちから感じる
  アメリカ感、っていうのと自分のそれ、恐らく大分違う。それは戦争があった
  時期、高度成長期、そして…現在。やっぱり自分がこの歌の中で、後半の方に
  なってくるとアメリカの歌じゃなくて家族の歌になってくるんです。
  落としどころは難しい曲なんですけど、何となく自分の分かる範囲でろくでな
  しアメリカについて書いてたんやけど、書いてくと自分の親やら自分の周りに
  いる大事な人たちや、自分の先祖…ご先祖さん…の、歌になってた」
  


ワークショップ。
連詩で四行詩を作る。学生が一人一行ずつ挙手して提案。一行毎3,4つほど聞いて
その中から岸田が一つ採用。

一行目は岸田の歌から。出来た詩は

 君のこと沢山 知ってるつもりだったな
 タンスの中も 携帯の中も
 ベッドの下のエッチな本も
 開いて干して食べてしまおう

 
即興でギターを弾いて歌う岸田。


次は八行の連詩を作る。同じく一行目は岸田の歌から、二行目からは学生が挙手で
一行ずつ作成していく。最終的に出来た詩は

 東京の街に出て来ました
 高円寺の駅前広場には
 ハチ公はいませんでした
 あれから十五年…
 小さなスナックで働く私は
 超能力を覚えました
 よろしく東京 さよなら故郷
 やりたいようにやってくわ


岸田ノリノリ。途中で「名曲の予感…」とつぶやく。
最後の行は佐野が岸田さんに…と作成を依頼、「もう一度あなたに会えました」と
岸田が作成するも、その後に学生から意見を聞くと二人が提案。二人目の案を岸田
が採用し、岸田の詩はボツとなった。

この連詩も岸田がギターにより即興で歌にする。
 「ちょっと強引でしたけどね…」
 
 
学生からの質問。
学生「チアノーゼという曲の中に ”ロックンロールという言葉 死んでしまえ” と
いう詩があるんですが、岸田さんにとって『ロックンロール』という言葉の定義と
は?」
いい質問ですね。
 「十年前に書いた曲で、私も道ゆく人にガン飛ばして歩いてた時期なので…」
(笑)。
 「(笑)。…そうとう攻撃的なことを言ってますけど。ロックンロールというのは、
  結局は音楽のジャンルの名前であって。あんまり、変な文学的な意味が付きす
  ぎて、ロックンロールという言葉自体の意味があいまいになるのが、僕は何か
  嫌だったんですねその時。で、それからしばらく経って、ロックンロールとい
  う歌を自分たちで書いた時に、出来るだけロックンロールを変わった方法でや
  りたかって、ロックンロールやったらあんまりありえへんような世界とかを、
  ロックンロール・ドラムとか、ロックンロール・ギターで作るグルーブの上に
  それを組み合わせるってことで…。土台はロックンロールなんやけど、今まで
  のロックンロールには無かったやり方を…実践したつもりなんやけどね。
  それが出来てるかどうかは分からへんのやけど、多分出来たと、自分たちでは
  思ったんですよ。チアノーゼという昔書いた曲は、歌詞の中で毒づくしか出来
  なかったんですけど、ロックンロールというタイトルの付いた曲は音楽でそれ
  を実践出来たと思う」

学生「デビューされた頃、ロックは日本語に向いていないと言われましたが、日本
語というものを、どうとらえて表現されているか、聞きたかったんです」
 「とてもいい質問やと思います。えーと、僕自身も模索中のことが沢山あって、
  例えば「曲出来ましたー」って、日本語で歌詞書いたけどこれ英語で歌う方が
  カッコええなぁ、みたいな雰囲気のもん一杯あると思うんです。けど普段から
  英語で物事考えてない頭で英語の歌詞を書けないですよね。気持ちが入らへん
  し、それやったら英語風の適当な、ウゥエィ~エ~ジィザスエィウェ~みたい
  なほうが、気持ちが入るんですよ。…でもそれではちょっと恥ずかしいから、
  やっぱり日本語で歌詞を書きたい。思ってることを伝えたい。そういうテーマ
  がある限り、やっぱり僕はミュージシャンなんで夢中になってそれに取り組め
  るってゆうのがあるんです…やっぱり日本語でロックをやるってチャンチャラ
  可笑しい話ですから、とことんやりたいなって思ってます」





次回ゲストはRHYMESTERです。そして最後のゲストは山口一郎(サカナクション)
とのこと。

「佐野元春のザ・ソングライターズ 2ndシーズン」全12回予定
NHK教育 毎週土曜 夜11:45-0:15 (再放送は次週の土曜 昼10:30-11:00)



←Vol.5・Vol.6 ゲスト:鈴木慶一 へ Vol.9・Vol.10 ゲスト:RHYMESTER へ→



テーマ:NHK教育 - ジャンル:テレビ・ラジオ

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